今更だが、色々なところで損をしているザンネンな作品。
最近のRPGでは、「みんなで戦おう」と言いながら
待機キャラは何してんだ的な不満を抱くことが多い中、
最大3PTでの目標攻略等は「みんなで戦ってる」感が
とても良く出ていて、こちらを支援してくれたり、
こちらが支援したりと非常に新鮮だったのだが、
プレイ時間の短さもあり、回数が少なかったのが残念。
話の中盤まではお察しの展開だが、終盤あたりは秀逸。
飄々と生きてきたカペルが抱いていた羨望や劣等感が、
ある事をきっかけに滲み出て憎悪に変わっていく様は
短いプレイ時間の中でもゾクゾクした。
イベントシーンから戦闘ボイスに至るまで、がらりと
雰囲気を変えてダークサイドに走る主人公もなかなか
いない。塞ぎ込む主人公はよく見るが。
このあたりのキャラ特性の変化も読んでいて面白かった。
その浮き上がりの理由がまた非常に単純であるあたり、
カペルはやはりカペルであって、英雄ではないことを
端的に表現しており、人間味があっていい。
主人公×ヒロインの話としては、最近プレイした中では
最も良かった。
しかしそれはあくまで付加的なもので、肝心のメイン
ストーリーである、闇公子さんが月を鎖に繋ぎ止める
動機が非常に幼稚で滑稽なことが残念中の残念。
コネクトやフルートも生かしきれていないのが残念。
EDも色々と目が点になって残念。
世界観が突飛ながらも意外としっかりしていただけに、
もうかなり親切丁寧に作り込まれていれば次世代の
名作RPGになれた・・・かもしれないザンネンな作品。
個人的には主人公×ヒロインの1点において好きですが
オススメはしません。
この作品に限ったことではないが、トライエースは
折角バトルが楽しいRPGを作れる数少ない開発元なのだから、
もう少しキャラやシナリオを煮詰めて欲しいと思う。