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スキズマトリックス (ハヤカワ文庫SF)
 
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スキズマトリックス (ハヤカワ文庫SF) [文庫]

ブルース・スターリング , 小川 隆
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

〈環月軌道コロニー〉の住民リンジーは、遺伝子工学を用いて肉体を変形させる〈工作者〉グループの活発なメンバーだった。彼らの目的は、機械の力を援用して延命をはかる〈機械主義者〉の支配をうち破ることにある。だがクーデターは失敗に終り、リンジーはコロニー追放処分にあってしまった。広大な太陽系に踏みだした彼を待っていたのは、それぞれ独自の文化を築きあげ、さらに発展していこうとする多種多様な人類の姿だった!サイバーパンクSFの旗頭としてギブスンと並び称される俊英が、壮大で独創的な未来史を背景に、人類の発展と進化を謳いあげた話題の傑作長篇。

登録情報

  • 文庫: 507ページ
  • 出版社: 早川書房 (1987/12)
  • ISBN-10: 4150107513
  • ISBN-13: 978-4150107512
  • 発売日: 1987/12
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.6 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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23 人中、20人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 サイバーパンクの最高傑作, 2005/5/3
By カスタマー
レビュー対象商品: スキズマトリックス (ハヤカワ文庫SF) (文庫)
SF作品は閉塞していた。70年代から続くSFの流れは、当時のテクノロジーと政治的な諸問題に(少数の例外を除いて)、まったくコミットしていなかった。粗製濫造、二番煎じ、毒にも薬にもならない政治的態度。サイバーパンク・ムーブメントは、それらすべてに「否」を突きつけた。

そして、サイバーパンク党「党首」であるスターリングが世に問うたのが、この本、『スキズマトリックス』である。

読みにくい、然り。話の筋がサッパリ、然り。魅力的な人物がいない、然り。

だが、この本はまぎれもなく傑作である。誰が何といおうと、個人的には『ニューロマンサー』よりも、この本はすばらしい。

グロテスクなまでに発達したテクノロジーは人間に何をもたらすのか。人間性はどう変容するのか? そして、変容した彼らはいったいどのような思想・信条を持つにいたり、どのような生活をするようになるのか? 「人間とは何か?」、始まりにして終わりである、この大いなる命題を、テクノロジーという側面からラジカルに描いた作品が本書だ。そしてそれは、サイバーパンク・ムーブメントが再びSFというジャンルに思い出させようとしたものに他ならない。

確かに、この本は何の予備知識もなく読み始めるのはつらいだろう。すんなりと入っていける背景設定となるような「お約束」がどこにもないからだ。うらぶれた街で首筋にジャックを刺したミラーシェードの男、なんかもここにはいない。だが裏を返せば、そこで描かれているものは、読者の予想を遙かに上回る、体験したことのない、想像だにしなかったような圧倒的なビジョンだ。そのビジョンは二十年以上を経た現代でもなお、その斬新さ(と、奇妙さ)を失ってはいない。

残念なのは、本書と世界観を共有している短編集『蝉の女王』が絶版になってしまっていることだ。本来なら、先に『蝉の女王』を読んで軽く脳をスターリング節に合わせたあと、『スキズマトリックス』に取りかかるのがベストである。早期の復刊を望みたい。

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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 間違いない。これが好きだったんだ。, 2010/3/27
レビュー対象商品: スキズマトリックス (ハヤカワ文庫SF) (文庫)
10数年前と、5年ぐらい前に読んだ。初めて読んだ時の衝撃は忘れられない。映像が頭の中に飛び込んでくる感じ。そして、こんな世界が誰かの脳ミソから出てくるってことに驚いた。まさに人間の脳は無限の宇宙より大きいと思う。そう。この本大好きなんです。やっぱりSFに「マトリックス」という名詞を用いる人は、「ニューロマンサー」と合わせて、ちゃんとこの本の存在を広める努力もすべき。
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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 タフな世界を生き抜けたリンジーの生涯, 2010/1/2
レビュー対象商品: スキズマトリックス (ハヤカワ文庫SF) (文庫)
 科学とイデオロギーの急激な進歩により、国家よりも個人の寿命が長くなってしまった未来の物語。
主人公のリンジーは、生涯幾つもの国家を立ち上げ、その間、4人の女性を愛する。
長きにわたる人生の終期に、対立し続けた盟友と和解し、人間の形態を捨て別の知的存在へと変貌し、
更に宇宙を旅し続ける。タフな世界を生き抜けたリンジーの生涯は素晴らしい。
 ストーリー中、生体改造と機械化による人間としてのアイデンティティー喪失危機を支えるものとして、
セックスが重要な役割を果たすが、妙に納得してしまった。
 英語に抵抗のない人には、絶版した同シリーズの短編集「蝉の女王」の全作と本作を収録した
ペーパーバック「Schismatrix Plus」も本作と併せてお薦めする。本作に「キツネ」と称する女性
が登場するが、原著でも"Kitsune"と記されているなど、著者の日本への傾倒ぶりが良く分かる。
また著者は原著中で、本作の続編を書かないと誓っており、本作の完成度の高さを窺わせる。
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