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スウェーデンはなぜ強いのか (PHP新書)
 
 

スウェーデンはなぜ強いのか (PHP新書) [新書]

北岡 孝義
5つ星のうち 4.1  レビューをすべて見る (10件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

スウェーデンは社会保障が進み男女平等が徹底された福祉国家であると讃美するのも、税金が高く社会主義的な国であると批判するのも、一面しか捉えていない。 「伝統的な家族」は崩壊してしまっており、母子家庭・父子家庭や片親の違う兄弟も普通のことだ。ボルボやサーブが破綻しても政府は救済しないなど、米国以上に市場原理主義的な国でもある。 その特異な社会・経済を理解するためには、国家を支える理念と、それが生まれた背景を知る必要がある。 戦後の高度成長期に必要とされた「国民の家」の理念は、H&Mやイケアの企業戦略、年金制度改革などに、どう実践されているのか。 スウェーデンは福祉を経済成長にもつなげている。しかし、それを表面的に真似ても、うまくはいかない。この国から学ぶべきは、個々の政策ではなく、政治・制度に対する国民の信頼という無形の社会資本を形成し、担保するしくみだ。日本がとるべき道を示唆する。

内容(「BOOK」データベースより)

スウェーデンは社会保障が進み男女平等が徹底された福祉国家であると讃美するのも、税金が高く社会主義的な国であると批判するのも、一面しか捉えていない。「伝統的な家族」は崩壊してしまっているし、米国以上に市場をうまく使っている国でもある。その特異な社会・経済を理解するためには、国家を支える理念と、それが生まれた背景を知る必要がある。戦後の高度成長期に必要とされた「国民の家」の理念は、H&Mやイケアの企業戦略、年金制度改革などに、どう実践されているのか。

登録情報

  • 新書: 224ページ
  • 出版社: PHP研究所 (2010/7/16)
  • ISBN-10: 4569790224
  • ISBN-13: 978-4569790220
  • 発売日: 2010/7/16
  • 商品の寸法: 17 x 10.4 x 0.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.1  レビューをすべて見る (10件のカスタマーレビュー)
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20 人中、19人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ビブリオン トップ1000レビュアー VINE™ メンバー
形式:新書
日本が、追いつき、追い越そうとしていた先進国の背中が、見えていた時代は過ぎてしまいました。ある意味で先頭に出たにも拘らず、人々にその自覚はありません。追いつくべき目標を見失い、自信を失ってしまいました。これからこの国を、どこへひきいていくのか。政治家は勿論、識者も明確なビジョンを示せません。日本の未来への道筋を考えるさいに、英米や中欧型のモデルではない、参考になる他国の事例はないのか。そう考えると、近年成功している北欧のスウェーデンの国家全体を研究し、紹介している本書が、身近なものに感じられます。

この国独自の国家運用法が、判りやすく紹介されています。高度経済成長を担った女性の社会進出で、家庭が崩壊。その後経済も低成長になり、老舗の世界的自動車会社さえ倒産。国民の少子化と高齢化が進み、今までの年金制度が将来は維持しがたくなった。など早い段階で現代社会特有の問題に襲われたスウェーデン。それに▽持続可能な社会を第一基準にして、▽高福祉の実現、▽高負担を担う国民の意思、▽市場を独走させず、政府が活用する仕組み、▽個人の好みに応じる安い製品で成功した企業。などを可能にした諸制度を、明確な国家理念の元で定着させた。統計を引用し、歴史的な目で詳しく紹介されています。しかし著者は、それらを模倣すればよいとは、言っていません。

これらの仕組みは、国民にかなり負担を強いたものです。しかしそれが円滑に動いているのは何故か。この国では、▽しっかりした国家理念が国民に共有されている。▽政治に透明性と情報公開があり国民が政治を信頼している。▽国民が高い政治意識を持って政治参加をしているからです。一方日本には、それらが欠けている。それを先ず実現せよと著者は檄を飛ばしています。日本の惨状はそのとおりです。しかし黒船が見えなくても、内発的な革新力を活性化できるのか。そこが問題です。
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8 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
「福祉国家」「税金が高い」「自殺率が高い」「イケヤ」「ノーベル賞」といったありきたりで断片的なイメージから脱却し、「国民の家」をはじめとるする一貫した理念に基づいて国家運営されるスウェーデンを理解するために貴重な足掛かりを与えてくれた重要な一冊でした。著者は経済学者であるため第4章の年金制度についての記述はやや専門的で他の章と比較してやや難しく、構成のバランスを欠いているところはあります。しかし、スウェーデンについて知識を深めてゆくために非常に役立つ本であると思います。
このレビューは参考になりましたか?
7 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By mfhty トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:新書
 本書は、目次を含めて185ページとやや薄めの本。そのページ数に、「第1章 今日のスウェーデン」「第2章 高度成長期の苦悩とスウェーデン・モデルの誕生」「第3章 スウェーデンの企業 〜H&Mとイケアにみる企業戦略〜」「第4章 新しい福祉政策と年金改革」「第5章 成長戦略としての福祉」「終章 スウェーデンから何を学ぶか」というふうに多くの項目を盛り込んでいるので、それぞれの項目はやや物足りない感じもする。
 しかし、それは逆に言えば「少ないページ数でコンパクトにスウェーデンを概観できる」ということでもある。
 私は、本書を読んで、けっこうためになり、いろいろと考えさせられた。

 (a) 国は、明確なビジョン・方向性をもって政策・制度を設計する必要があるのに今の日本はどこを目指そうとしているかわからない。迷走している。
 (b) 一般には「市場重視と小さな政府」がセットで語られることが多いが、「市場重視と大きな政府」は必ずしも矛盾しない。スウェーデンのように大きな政府であっても、市場を有効に活用し、行政と市場のそれぞれの長所を活かしている。
 (c) 年金制度をはじめ政府の施策は、持続可能な制度設計である必要がある。そして、制度の内容を国民に十分に説明する必要がある。そうしないと、国民はどれだけ備えをすればよいかわからなくなり、不安感は解消しない。

 スウェーデンを一方的に礼賛する必要もないが、本書のような本を読んで、日本の政治・行政・社会について再考してみることはとても有意義なことと思います。その意味で貴重な本と思います。
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