実際にスウェーデンで働く作業療法士の著者ならではの視点がすばらしい。作業療法士の仕事、住宅改造、統合教育、特別学校、スヌーズレン(感覚統合)、医療福祉制度などの章に分かれている。病院での作業療法にとどまらず、作業療法士が足を運んで住宅改造や学校での協議、アドバイスするのも興味深い。日本では制度として教育と福祉は縦割りになっているが、スウェーデンでは共同しているのはとても合理的に思える。日本にもスウェーデンにもそれぞれの長所、短所があるが、まずは日本とかなり違う制度の障害児福祉と教育の差を知る事から、より良き制度への道が開けるに違いない。日本の見学者が「寝たきりのような、重度障害を持つ子ども達はどこにいるのですか?」と尋ねるスウェーデンの現状を知るのにとても良い本だと思います。医療、福祉、教育、政治そして保護者の方にもお勧めの本です。