スゴイ映画です。
そして、ヒドイ映画です。
なんの救いもない、悲しいだけの物語。
それなのに、美しい歌声と、哀しみと狂気の入り交じった歌詞が胸を打ちます。
ジョニー・デップの声の美しいこと。歌からも表情からもSweeney Toddの思いが、鳥肌がたつほどに伝わります。
周りを固める役者たちも負けず劣らず、すばらしい歌声。
サントラとしても、ミュージカルとしても傑作です。
この映画を観て、凄惨な描写にひいてしまったかたも多いと思います。
「そこまでするか?」と思わずにいられませんが、舞台上演ではなく、映画だからこそできる表現です。
Toddの陥った、戻ることのできない狂気の世界を、目を背けたくなるほどの激しい嫌悪感が生ずるまでに描いています。
彼のみごとな仕事ぶりと、同時に口ずさむ明るいメロディとのコントラストが悲しくもあざやかです。
映画館では、画面・字幕を見ながら、音楽も聴くという忙しさ。
CDであらためて、落ち着いて音楽だけを味わいましょう。
ところで・・・、
☆この国内盤を買う理由。
日本語の解説と歌詞の対訳があるから。
★この国内盤を買わない理由。
収録曲が少ない!
しかも、ラストの"Final Scene"がない!!
これは致命的です。
輸入盤で、"Final Scene"も含めた20曲入り、そのうえ、美しい劇中の写真やティム・バートン監督からのメッセージ、歌詞が載っているブックレットつきの"Deluxe Complete Edition"がほぼ同じ値段(2,794円)で購入できるので、そちらを買いましょう。
対訳がないですって?
一度映画を観れば、ストーリーとセリフ(歌詞)の意味は、だいたい理解できますので、気にならないでしょう。
それでも、この国内盤を買ってしまったあなたは、"Final Scene"がないまま再生を終えたスピーカーの前で、腑に堕ちず、ぼう然としながら、こう口ずさむでしょう。
"この国内盤のような中途半端なCDはない・・・"