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12 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
色々言う人はいるでしょうが。,
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レビュー対象商品: スイス時計の謎 (講談社文庫) (文庫)
今回はどれもあっさりさっぱりの塩ラーメン風味の四作品。どの作品もポイントとなるのがワントリックなので、そこに絞ることが出来るため非常に読みやすい。深みがないと言えば それまでだが、短編は読みやすくきっちりとまとまっている事が肝心だと思うので、評価は 高めにしたいと思います。以下、それぞれの感想。 「あるYの悲劇」:アンソロジーの時に既読でしたが、改めて読んでも”Y”を被害者が壁に書 いたことに対するロジックというか理屈づけが好きです。ダイイングメッセージの謎自体は とっても簡単ですが。ただ、自分が被害者だったら恐らくそんな動きはしない、と思う。 「女彫刻家の首」:EQの「ローマ帽子」や高木彬光の「人形」の様に、何故犯人がこうい う行動をとったかということが肝になる作品です。解答は非常に単純な理由ですが、それ だからこそ短編としての完成度が高い納得いく仕上がりになるのではないかと思います。個 人的にはこのなかで一番好きな作品です。 「シャイロックの密室」:今回の飛び道具。叙述形式だから、という訳ではなくトリックが トンデモ密室で、漫画やテレビドラマ向きな馬鹿馬鹿しさ。こういうのを書くからアンチが 増えるのだろうと思いますが、カーの一部の作品や戦前の日本の作品の中にはもっととんで もない密室ものがあるのでそういったものへのオマージュだと思えば・・・ 「スイス時計の謎」:表題作。トリック自体は簡単ですが、”他が全部白だから残りは黒”と いった感じのロジックが美しい作品です。でもやっぱりちょっと強引な気もしますけれど 古今東西、名探偵はそんなものだと思えば問題なし、かな?
15 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
第?の代表作に!,
By イグ - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: スイス時計の謎 (講談社ノベルス) (新書)
円熟味を増してきたというのでしょうか。火村+有栖川コンビものですが、今回は謎解きの面白さと、作者特有のセンチメンタルな魅力とのバランスが絶妙です。もちろんそれは本格推理ファンにとってはうれしいこと。特に表題の「スイス時計の謎」は、出色です。「私」アリスのもっともセンチメンタルな部分に触れていながら、そちらにばかり比重が置かれてしまうのではなく、トリックが際立っているので、我々は純然たる謎解きの楽しみにふけられるのです。舞台もいい。作者の描く世界には殺人を扱うにあたっての、作者の見識の高さ、人命に対する尊敬や愛情をひしひしと感じます。火村とアリスが毒舌でやりあう日常に、われわれは生のありがたさを見出すのです。今回は作者の才能がまた一段と研ぎ澄まされ??感があります。おすすめ!それにしてもアリスが美少女だったとは…?
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
「スイス時計の謎」――クイーン《国名》シリーズへの挑戦,
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レビュー対象商品: スイス時計の謎 (講談社文庫) (文庫)
◆「スイス時計の謎」有栖の高校時代の同級生で、鼻持ちならない優等生たちのグループは、 二年に一度、“リユニオン(同窓会)”と称する集まりをもっていた。 彼らはその会合の際には必ず、共通で誂えたスイス製の 高級時計ディプテロスをはめて来ることになっている。 リユニオンの当日、メンバーの一人が殺され、被害者の はめていた腕時計が犯人によって持ち去られてしまう……。 ささいな手がかりを起点に、緻密な推理が展開され、 犯人特定のロジックを導き出していくという、本家 クイーンの《国名》シリーズの手法に真正面から挑んだ作品。 六つの時計と、その裏蓋に彫られたイニシャルの有無の 関係性から、火村は消去法によって犯人を指摘します。 読み返してみても、火村の論理展開に致命的な穴はないと感じましたが、 クイーンのような明快な切れ味、というわけでもないという印象です。 最初からリユニオンのメンバーのみを容疑者とせざるを得ないほど内容を 圧縮するしかない中篇という器もネックになっていると思いますが、いくら 論理性を鑑賞すべきパズラーであっても、あまりに意外性が乏しいのでは ないでしょうか。 あと、ロジックの危うさを著者一流の叙情的な「物語」で 補完しているように感じさせるところも気になりました。 まあ、いろいろ文句を書いてしまいましたが、《国名》シリーズに 真正面から挑み、水準以上の達成をみせる著者には頭が下がります。 著者にはこれからも、このレベルの作品を書き続けてほしいですね。
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