第2版まで「英和をひっくり返しただけの和英」と言われてきたが、今回の改訂でいわゆる「一般的な和英」になった。英和のひっくり返しの唯一の利点はシソーラスとしての意味があること。英和のデータから機械的に和英の見出しに該当する例文を検索して並べるため、マイナーな表現も抽出する。よって多種多様な表現方法を教えてくれる。ただし最大の欠点は「英語の表現を基にしている」こと。故に日本語的表現に弱いのである。三省堂のウィズダム和英が日本語のコーパスを使用と謳っているように、また今回の改訂で明鏡の編集員を入れたと宣伝しているように、和英は日本語表現を基に構築しなければならない。その意味で「普通の和英辞典」になっただけと言える。確かに、日本語特有の言い回しや慣用表現など抱負に収録しているが、東京書籍のアドバンストフェイバリット和英辞典あるいは学研のスーパーアンカー和英辞典の時代より既にこの傾向は見られるので、目新しい要素ではない。さらに、ウィズダム(3400円程度)やアドバンストフェイバリット(3200円程度)などの上級和英が2000ページを越えるなか2000ページ未満でありながら、価格が3600円以上というのは割高感がある。文字が小さいこともあるかもしれないが、読みやすく文字を大きくするのが時代の流れだ。そうした意味でも星3つの評価にならざる得ない。