これは、DVDの黎明期に、投売りされていたLDの中にあったものの一つです。
一緒に買ったのが怖いもの見たさで購入したパゾリーニの「ソドムの市」
休日の昼食後にかけてみたわけですが.....
とんでもないトラウマ必至の反戦映画でした。
別にグロテスクな描写があるわけでもなく、
強烈な戦闘シーンがあるわけでもありません。
映画の設定、主人公が生かされる理由がグロテスクだったのです。
医学の発展のために、という一言が。
主人公は、既に外界とのコミュニケーションもできなくなり、
彼にとっての現実とは過去の思い出だけという状態
それでも、彼のことを看病している看護婦さんは、日の当たる部屋に
移したりと親身に看病しくれますが、ラストで彼が自分を
揺らすことでモールス信号とし、そこで彼のメッセージ
「僕を見世物にしろ、僕は神が創ったものではなく、人間が作ったものだ、戦争が作ったものだと看板を入れて」
というメッセージを周りの人間を含めて受け取ったときに、
言葉を発しない肉塊が意思を持った人間であることに気持ち悪く感じたのかもしれない。
映画が終わり、言いようのない不安と漠然とした恐怖、そして哀しみを感じた。
のんきな休日の午後は、こうして無くなった。
プライベートライアンが反戦映画だと思っている女の子がいたけど、これを見たら
どうなるかと、思ったみたけど、止めた。
なかなかキツイからね。
ライナーノーツには、赤狩りへの怒りが込められていると書かれていたが、
そうだとしたら、言葉に出来ないくらいの激しい憎悪が赤狩りにあるのだと
素直に理解できる。
この映画は、戦争に対する怒りと同時に、政治的なことの無知への激しい怒りを感じる。
この映画が名作かどうかは、分からない、そんなことに意味は多分無いのかもしれない、
怒りを少しでも伝われば、何かが変わるのではないかと思う。
求む、文部省推薦