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21 人中、19人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
フランス革命の立体史,
By
レビュー対象商品: ジョゼフ・フーシェ―ある政治的人間の肖像 (岩波文庫 赤 437-4) (文庫)
これは一人の傑出した人間の伝記であると同時に、一つの激烈な時代を活写した偉大な歴史書である。この本によって、読者はフーシェに出くわし、その変節ぶりに驚くのではない。それ以上に、そもそもフランス革命に出くわし、その激しさに驚く。作者の畳みかける言葉が登場人物の性格を浮き彫りにし、それが構成要素となって結局は時代の全体像が描出される。素朴な疑問が湧く:一体、フランス革命はどうして起きたのか?その答えは、同じ作者による「マリー・アントワネット」に見出されるはずである。我が国にこれら二つの名訳があることを幸せに思う。
27 人中、24人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
フランス革命の心理戦と裏面史,
By 時代錯誤 "山水" (栃木県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: ジョゼフ・フーシェ―ある政治的人間の肖像 (岩波文庫 赤 437-4) (文庫)
シュテファン・ツワイクの本のなかで、フランス革命の中に、その題材を求めた本が幾つかある。「ジョゼフ・フーシェ」、この副題ー「ある政治的人間の肖像」は、フランス革命史の側面を語る、白眉の一つであろう。ミシュレやマチエのフランス革命史は、実に重厚な正統的的記述であるが、しかしツワイクの、この本は、特にある人物、然もその端緒から反動期にかけて、縦横無尽に泳ぎ回り、且つ生き残った特異な性格人物の伝記である。「サン・クルーの風見」と陰口をたたかれた、強靭な変節漢の生き方は、革命とは何か?人間とは何か?、について根本から考えさせられる。恐らく、フーシェにしても、根っからの悪人と言うわけではなく、オラトリオ学院の僧院に質素に暮らした熱心な教師であり、ごく真面目な人物でもあったろう。それが歴史的な激動に翻弄されて、必然的な悪にも、偶然的な悪にも、手を貸した事は再々であった。多くの歴史の転換期には、この様な特異な性格の人物が出現するのである。ツワイクは、フーシェについて、革命期を通して、最も自制心に富み、心理戦において、誰よりも強く、ナポレオンをも打ち負かした人物と言及している。この本の制作動機も、極めて興味深い。ただ、この著書の混乱期にも似た時代に出くわした、ツワイク晩年の人生が、亡命と放浪と言う苦悩に満ちていたことは悲劇であった。オーストリアーハンガリー帝国のユダヤ系繊維業者の裕福な家庭に育ち、多感な青春時代を過ごし、第一次世界大戦を経て、ワイマール共和国の中で多くの著作を成し、その時代の怒りと憎しみから出現したナチズムを逃れて、南米で自ら死を選んだ人生は、フーシェの様に過酷な狂気の時代を泳ぎ切れなかった、伝記作家の悲しみを感じる。ツワイクの自伝である「昨日の世界」と合わせて読んでみることをお勧めします。
16 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
とにかく面白い伝記,
By カスタマー
レビュー対象商品: ジョゼフ・フーシェ―ある政治的人間の肖像 (岩波文庫 赤 437-4) (文庫)
まず、この伝記は面白い。フーシェを中心にフランス革命史が編まれ、その時の出来事が見てきた様に書かれている。昔の出版事情は知らないが、今となっては、ほとんど独創的であり、こんな面白い伝記は今ではツヴァイクの伝記しか見当たらない。
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