猫を飼うきっかけが、「捨て猫を拾った」という人はそれほど珍しくはない。そして、拾った子が猫エイズだった。それも、悲しいことに決して少ない事ではない。
でもこの作品が、読む人の心にしみるのは、ジュルと作者が静かに寄り添って行く様子が、やさしくほんわかした文章と、すてきな写真で綴られているからだろう。
ぼろぼろだったジュルが、イキイキした愛らしい姿に変る様子は見る人を幸せにする。
そして、暖かくやさしくほのぼのしたこの本の最後に、今度はきちんとした文章で
現在の猫や犬の処分の現状、今彼女が頑張っていること、そしてシェルターを作って頑張る団体について熱く訴える。
その、両方があるからこそ、今のジュルの幸せ、でも、今も処分され続ける猫や犬の悲しい現実が伝わるのだと思う。
日本中の猫たちが、いつかジュルのように幸せになれますように。
いつか日本から猫や犬の殺処分がなくなりますように。