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ジュリエット (角川ホラー文庫)
 
 

ジュリエット (角川ホラー文庫) [文庫]

伊島 りすと
5つ星のうち 3.2  レビューをすべて見る (13件のカスタマーレビュー)

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   岩井志麻子、瀬名秀明らを世に出すきっかけとなった日本ホラー小説大賞。本書はその第8回大賞受賞作である。

   沖縄近辺と思われる孤島に、主人公親子がやってくる。島にはバブル期に建設され、ついに開業することのなかったリゾート施設があり、主人公は管理人として住みこむことになったのだ。そして島ではタブーとされる「水字貝の魂抜け」を家族全員が目撃したことをきっかけに、彼らの周囲には不可思議な現象が起こりはじめる。

   主人公には思春期の娘と幼い息子がいて、妻を阪神大震災時に亡くしたことが一家に影を落としている。そのうえ各々が身近な生命の残酷な「死」にまつわるトラウマに脅かされている。島の過剰な「生」の描写と交互に、あくまで淡々と語られるこうした事実が後半に見事に生きることになる。そして家族それぞれの前に死者が実体をともなって現れはじめるあたりから、物語は加速し驚愕の結末になだれこむ。

   さて、プロローグでは死体が腐敗し土にかえる過程が描かれ、小説全体のトーンを決定している。これが誰かのモノローグであるのなら、それはエピローグの語り手と同一人物と思われるが、いったい誰なのか? わかったとき、読者はこの小説のもう1人の主人公を知ることになる。  

   「正気」と「狂気」、「生者」と「死者」の境界があいまいになり、日常生活が侵食されていく恐怖。モダンホラーの定石ではあるが、著者はそれをうまく使いこなし奇怪な生物と死者が闊歩(かっぽ)する独自の世界をつくりあげた。(工藤 渉) --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

商品の説明

第8回(2001年) 日本ホラー小説大賞受賞

登録情報

  • 文庫: 361ページ
  • 出版社: 角川書店 (2003/09)
  • ISBN-10: 4043700024
  • ISBN-13: 978-4043700028
  • 発売日: 2003/09
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.2  レビューをすべて見る (13件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 384,651位 (本のベストセラーを見る)
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By 江口哲学 トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:文庫|Amazonが確認した購入
南の島でゴルフ場管理の仕事に就いた小泉健二、彼の14才の娘・ルカとその弟・洋一が体験した不可思議な出来事を描く、第8回日本ホラー小説大賞受賞作である。ホラーに相応しいテーマを扱っているが、多少、生理的嫌悪感を催す描写があったものの、恐怖感を醸し出すような描写や、スリリングなストーリー展開は無く、がっかりさせられた作品である。


貝の中身を貝殻から引き出す「魂抜け」というものが、冒頭に出てくる。中身が抜け出す瞬間を見てはいけないと言うこの「魂抜け」は、魅力的なモチーフになり得たと思うのだが、ストーリーへの絡みが希薄だったのが残念である。

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14 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By カスタマー
形式:単行本
日本ホラー小説大賞というので期待して読みましたが、何が、どーして怖いのか?という恐怖対象が明確に伝わってこないために、ホラー小説としての恐怖を感じられませんでした。象徴的な表現が多く、結末も予想通りであり、「この後どうなるんだろう」という期待感が湧いこない作品で、とっても残念でした・・・
このレビューは参考になりましたか?
3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Lofa
形式:文庫
賽ノ河原で延々と小石を積んでいるような、囚われた心理パターンを延々と続
ける登場人物達。

こういう書き手って多いね。郵便屋(芹沢準)もそうだったし、視野の狭さに
辟易してしまうなぁ。もちろん、それが面白い場合もある。しかし、こういっ
た心理パターンがデフォってどうなんだろう。
その点、乃南アサは、かなり巧く使い分ける作家ですね。

・ 良い点
吐露、心理描写、情景描写の織り交ぜ方が非常にうまい。
夢と現のはざまを行ったり来たり、混乱するかしないか、もしくはその混乱自
体が、穏やかに楽しめる。
選評の島文学って良いネーミングだと思う。まさに、リゾートの思い出に浸る
ような感覚で、「混乱」をうまくホラーに噛み合わせている。
それと盛り上げ方もうまい。小出しにしつつ、演出を図っているのは好印象。
この人、純文学の方がいいかもね。

・ 悪い点
ごちゃ付き過ぎ。
選評通り、ネタに一貫性がなく、関わりも希薄。せっかく小出しに演出してい
るのに、関連の薄さが全てをダメにしている。軽い物を積み上げて行くのは、
良いが、関連が無いために全然心に残らない。ホラーとして積み重ならない。
ネタ、一つ一つは、良質ホラーの前振り程度の能力はあるのに、積み重ならな
いから、より強い恐怖につながらないし、印象にも残らない。
まったく――。もったいない。
それと、囚われた心理パターンを延々と続ける作家さんに多いのが「くどさ」
かな。そういう執着はある意味怖いが……。ただこの作家さんの場合は、軽快
な会話や、一人遊びめいた呟きがあるから、割合楽しめる。
あとは、結局何が書きたかったんだ? ってところかな。
ネタと同じようにテーマも一貫していない。

小説読むと、作家の性格ってモロ分かりだよねぇ。

---

ふと思う事として、なぜ大人は子供の心理が分からないんだ?
通ってきた道だろう? なぜ忘れてしまうんだ?

しかも5歳の子供に「死」が分からないって??? 御冗談を・・・。

ああ、人による(子供による)かもしれないな。
ただ、少なくとも、洋一は感受性が高く、察しの良さそうな子供だぞ。
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最近のカスタマーレビュー
いまいち
破産宣告をした健吾は息子と娘を連れて南の島へ移住する。そこで、水字貝が亡くなった自分の妻を描いているところを目撃する。そこから、健吾ら家族に奇妙な出来事が訪れる。... 続きを読む
投稿日: 9か月前 投稿者: スイスロール
何だろう。ところどころ冗長というか、まわりくどいよーなだらだらとした展開は。... 続きを読む
投稿日: 2009/3/6 投稿者: 麦人
恐ろしくないところがホラー
この小説は人により好みが大きく別れると思います。

おどろおどろしいホラーではありません。... 続きを読む
投稿日: 2006/12/14 投稿者: 甲斐
あんまり好きじゃない…
人物の心理描写とかが、個人的には合いませんでした。

特に、主人公の弟の言動には違和感を感じました。... 続きを読む
投稿日: 2006/8/31 投稿者: horror88
印象に残りにくい作品。
第八回日本ホラー小説大賞の大賞受賞作品ですので、文章は例に漏れず、文句なしに玄人レベル。... 続きを読む
投稿日: 2006/5/30 投稿者: blood27
気に入った!
... 続きを読む
投稿日: 2005/11/6 投稿者: ダークムーン
上手いと
 思う。けど、ホラー要素は薄く、乙一っくになっているので、怖いものが読みたい人は避けたほうがいいかも。... 続きを読む
投稿日: 2005/10/1 投稿者: するめいか
禁じ手はやめて
ある島(石垣島とは慶良間諸島をイメージ)の使われていないゴルフ場でのお話。選評で、「島文学」と選考委員が書いていたが、バブル期にゴルフ場が計画されるほどの島ならば... 続きを読む
投稿日: 2003/10/22 投稿者: 走れ風のように
恋愛小説の傑作
単行本も読んだのだけれど、文庫化に際してかなり手を入れていて、相当おもしろくなっている。... 続きを読む
投稿日: 2003/9/15 投稿者: デジコ
ちょっと変わった恋愛小説
「橋をわたる」が私的におもしろかったので、こちらも読んでみた。やっぱり、なんか独特な世界がある。ホラーのようでいてホラーではないから、おどろおどろしたものを期待し... 続きを読む
投稿日: 2003/4/30 投稿者: デジコ
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