1949年という第二次大戦後さほど日が経っていないローマでの録音です。
当時45歳だったステファン・グラッペリのヴァイオリンの演奏はとても躍動感に満ちていました。老境と呼ばれる年代になっても沢山の名演奏を残してくれましたが、全盛期のスゥイングはまた格別でした。
ギターの天才と呼ばれたジャンゴ・ラインハルトのテクニックは抜群です。改めて感心しました。左手に障害があるなんて感じさせない名演ですし、なにしろその熱きハートが演奏から伝わってきます。
ジャンノ・サフレ(p),カルロ・ペコリ(b),オーレリオ・デ・カロリス(ds)のメンバーの水準は当時のミュージシャンとしては可もなし、不可もなしですが、ジャンゴ・ラインハルトとステファン・グラッペリの二人のからみは今聴いても驚きますね、素晴らしいジャズが繰り広げられています。
とてもリラックスして心地よさそうに演奏している2人の姿が目に浮かびます。
穏やかでパリの香りが漂う「ラ・メール」、スゥイング感溢れる「ダフネ」、踊りだしたくなるような軽快な「ペイパー・ムーン」、往年のスゥイング・ジャズの代名詞でもあった「世界は日の出を待っている」で奏でられる音楽は当時の最高傑作の演奏だと思いました。
そしてアルバムタイトルの「ジャンゴロジー」。どれを取ってもヨーロッパジャズの上品な雰囲気がふんだんに感じられます。
他の組み合わせでは聴くことの出来ない独創的な「悲愴(チャイコフスキー)のインプロヴィゼーション」がまた最高でした。
ジャンゴが亡くなる4年前の演奏です。本当に貴重なセッションでしたね。