19世紀フランス美術を中心に、当時の日本美術―とりわけ浮世絵、工芸が多大な影響を与えた
ことはよく知られています。これをジャポニスムというわけですが、この本はタイトルはシンプルだけれども、
進展するジャポニスム研究の現在を手際よくまとめた研究書です。
先行研究を手堅く堅実にまとめつつ、特にモネ、ゴッホ、クリムト、そして北斎にスポットをあてて
日本美術との関係を論じています。決して、一昔前の研究のように、絶対的に日本美術が影響を与えたとは
言い切らずに、慎重かつ新しい論を提出しています。
文章も歯切れよく、モネ、ゴッホなどおなじみの作家が俎上にあがっていますので、
ジャポニスムに関心のある方にはぜひおすすめの本です。