あれから21年。日本はナンバーワンどころか長期化する不況に苦しんでいる。しかも、著者が日本の強みと見ていた治安の良さや日本人の高い道徳意識も怪しくなっている。著者は「あの本を書いたことを後悔していないか」と尋ねられるという。
本書は、2つの論旨から成り立っている。1つは前述の問いに対する答えだ。著者が『ジャパン アズ ナンバーワン』を執筆した動機や当時の米国経済の状況に加え、80年代以降に日本は何を間違え、逆に米国は日本から何を学び成長の糧としたのかを述べて同書の正当性を主張する。
もう1つは、現在の日本に対する提言だ。経済から教育に至る様々な改革の必要性を語る。60年代以前の世代と以降の世代間にある精神的ギャップに言及している点など、日本通として知られる著者らしい分析もうかがえる。また、中国の台頭に注目し、日・中・米の経済、外交バランスを重視せよとも説いている。
(日経ビジネス2000/6/12号 Copyright©日経BP社.All rights reserved.)
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