おませなジャッキーの初恋。
小さな子でも、身近な父母の姿を見れば、漠然とながらも、何時かは自分も誰か特別な人と暮らすことになると分かるはず。誰もがジャッキーとデイビットのように、ままごとのような恋愛ごっこを繰り返して、大人になっていきます。親は懐かしく思い、子は興味津々。親子で楽しめる作品です。
題名に初恋とありますが、むしろ、物語の鍵になっているのは共感性。自分が大切にする思い出を、他の人にも分かって貰える幸せ。美しいものを見て美しいと感じた時に、その気持ちを他の人と分かち合える幸せ。そういった、人が生きていく上で大切な共感性が描かれています。そして、好きな人がいれば、なぜだか頑張れるという事実。デイビットのため、お兄ちゃんたちのために頑張るジャッキーの姿も、多くの人の共感を呼ぶものでしょう。
何もかも文章で説明してしまう絵本ほど、つまらないものはありません。
簡潔な文章と、多種多彩な登場人物のお蔭で、子供の想像力はどんどん広がっていき、「もしかしたら」「きっと」という風に、親子だけの「くまのがっこう」物語も膨らみます。とても楽しい本だと思います。