国産初の本格的TVドラマが同時にTVヒーロー第一号の「月光仮面」であることは多くの人の知るところであろう、
本商品に収録される「豹の眼第一部大陸編」は月光仮面を制作した宣弘社がその後続番組として、「より高年齢を対象とした」作品として制作、当時日本人にはなじみの薄かった「少林寺拳法」が登場し、グローバルな舞台の中で展開する正邪入り乱れての冒険譚は、結果的に「月光仮面的英雄」を求める少年たちには今ひとつ不評で、後に主人公が白装束を身に纏う正義の味方「笹りんどう」となって活躍するようになり、それ以降は視聴率も持ち直したと伝え聞く。
ここで興味深いのは人気シリーズの続編によりシリアスさやリアリティを加えて作品のクオリティを上げたいと考える制作側と、今までどおりの路線を望む視聴者側の軋轢と言う後のTVヒーロー番組の世界で頻繁に起こっていく現象がすでにおきている事で、さらにそれに答えるべく番組の路線変更をするという方法論もすでにここで現れている点にある、(大ヒットした怪傑ライオン丸の続編、風雲ライオン丸はその重苦しいストーリィによって子供たちに受け入れられなかった、豹の眼と同じ宣弘社作品のシルバー仮面も途中で路線変更、その裏番組のミラーマンも途中からウルトラマン的作劇に、ゴレンジャーの後を受けて制作されたジャッカー電撃隊は、当初シリアスなドラマを展開していたが中盤よりゴレンジャーを意識したコミカルなエピソードが増えた)
しかし放映当時を知るものにはこの第一部こそ「豹の眼」の醍醐味であると言う、
事実そのRPG的冒険譚には後々の日本の創作物に先駆けたアイディアがちりばめられている。
日本のTVヒーローを生み出したスタッフがさらなる高みを目指した「早すぎる意欲作」をこの機会に貴方も是非。