エリザベス・テーラーが他界した。
「若草物語」、「陽の当たる場所」、「愛情の花咲く樹」、「熱いトタン屋根の上の猫」などなど、
リズの華やかな姿がすぐに思い浮かぶ作品は多いが、私としてはこの作品が彼女のベストである。
追悼を込めてレビューを書かせてもらいます。
“This land is Texas, Lone Star State of Texas, This is The Giant, Land I love・・・”
主題歌が歌い上げるジャイアンツ、すなわちテキサスが実は物語の主人公でもある。
東部から来た美しい進歩的な妻リズと、大牧場主で頑固なテキサス男ロック・ハドソン、二人は
人種差別や女性の自立などを巡り様々な確執を経ながらも、着実にお互いを成長させる。この夫婦愛
の成長物語が本作の主題である。
これに、同じテキサス人ながら不遇な牧場の使用人で、リズに恋心を抱き続けるジェームス・ディーン
の野心と純情が絡まり、第二次大戦を挟んでこの土地、ジャイアンツで繰り広げられる人間模様が壮大に
歌い上げられる。
長編ながら飽きさせることのない見事な脚本、監督は「シェーン」のジョージ・スティーブンス。
ロック・ハドソン、エリザベス・テーラーという当時の当代随一の美男美女の組み合わせ、そしてこの
撮影直後にポルシェに乗って急逝して伝説となったジェームス・ディーン、まさにこれ以上はない
超豪華顔合わせ。
脇を固めるは、チル・ウイルス、マルセデス・マッケンブリッジ、デニス・ホッパー、キャシー・ベイカー、
サル・ミネオ、・・・雄大な主題歌、緑豊かな東部から赤茶けた広大な西部の大地へ、そして油田を掘り当
てる壮大なシーン、自家用ジェット機で飛び回る石油成金たち、レストランでの殴り合いで流れる
「テキサスの黄色いバラ」、・・・名場面満載の大河ドラマである。
それにしても本当にアメリカって、あんなに恵まれていて、殆ど反則。
そして、あの雄大なテキサスが、いまは1州でCO2排出量がEC全体を上回り、ジョージ・ブッシュとアメリカ
軍需産業の牙城となっているのもちょっと悲しい。