昭和30年代〜50年代に何があったのかを14巻である程度解き明かしたところで、15巻では再び現代へと物語を戻す。
「島」から逃げ延びた田波ら神楽社員は、自分たちが置かれた状況がさらに危険なものとなっていることを知り、一旦散り散りに身を隠す。しかし現在の神楽社員を「役目が終わった」と見做す「意思」に操られるように、神楽社員は再び一所に集まってしまい、ついには警官への発砲事件を仕立て上げられ神楽オフィスに篭城を余儀なくされてしまう。
社員の面々が途方にくれる中、田波は自分たちの相対している側には面識のある厚生省職員・入江省三もいることを直感的に見抜き、コンタクトを取る。神楽総合警備の業務には何の意義があったのか、それを入江の口から語らせることに成功した田波だったが、それは同時に神楽社員が逃れようのない死地にあることも意味していた。
帯にもある「神楽総合警備"崩壊前夜"」の言葉どおり、神楽総合警備の社員はその関係者も含め順次「処理」されていく。薬莢はほとんど飛ばないが、ストーリー展開はさらにハードに。もはや一冊・一話といえども読み飛ばすことができないストーリー展開で、購入必須。
そして14巻に引き続き15巻でも菊島家について語られている。菊島梨佳と菊島雄佳が酷似している事、2人が同時に登場したことはこれまで(恐らくは)なかった事、菊島雄佳が年齢不詳である事、菊島梨佳・菊島雄佳の両者に現実に会っている菊島雄麻を基準に推測される三者のおよその年齢関係など、これまで示された材料から、菊島梨佳・菊島雄佳の関係についてある種の推測もできなくは無い。
菊島梨佳については「既に死んだ」と語られてはいるが、それがどのような意味合いでの「死んだ」なのかなど、先々明らかとなっていくことだろう。