本書は、『チーム・バチスタの栄光』の続編で2008年に映画化もされた作品である。
読み切って感じたことは、「この小説は作者の強いメッセージが込められている」ということ。
全編を通じて一番気になったキーワードが「現場と経営の温度差」というものだ。
経営側は「病院の利益を考えろ」、現場は「患者の命を救うためなら利益なんてどうでもいい」と読んでいて一番感じたことだ。
これは医療だけに限ったことではないのだけれど、どの分野・業界でも「利益第一主義」に陥っているのではないかと最近思っている。
たぶん作者は「利益を考えることはもちろん大切だ。でも、それと同列、時としてそれ以上に大事なものがあるのではないか」ということを言いたかったのではないだろうか?
それ以外でも、登場人物たちからの言葉には考えさせられることが多い。
特に、本作の裏の主役とでも言うべき速水の言葉からは感じることが多と思う。
映画などを見て興味を持った人にはお勧めする。
きっとそれと同じくらい、それ以上の感動と教えを受けることができるだろう。