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ジェネラルパーパス・テクノロジー―日本の停滞を打破する究極手段 (アスキー新書 70)
 
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ジェネラルパーパス・テクノロジー―日本の停滞を打破する究極手段 (アスキー新書 70) [新書]

野口 悠紀雄 , 遠藤 諭
5つ星のうち 3.4  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 780 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容紹介

日本が世界経済の中での地位を取り戻すためには、産業と企業組織の構造を大きく転換する必要がある。

内容(「BOOK」データベースより)

グーグルに代表される新しい企業が経済を牽引するアメリカ、驚異的な成長を続けるアイルランド。これら「21世紀型産業国家」が発展する一方で、なぜ日本は90年代以降の低迷から脱却できないのか?その原因は、ITを活用できない社会構造そのものにある。日本が向き合うべき最重要課題と、その解決手段を提示する。

登録情報

  • 新書: 192ページ
  • 出版社: アスキー・メディアワークス (2008/7/10)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4048672401
  • ISBN-13: 978-4048672405
  • 発売日: 2008/7/10
  • 商品の寸法: 17 x 11 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.4  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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形式:新書
これまでの野口悠紀雄氏の日本国内でのIT活用法に対する自説をまとめたものに、元アスキー編集長の遠藤諭氏の情報システムに対する見識を加えることで、野口氏の主張をより鋭角的に切り出した書籍。

この本での野口悠紀雄氏(及び遠藤諭氏)の主張は以下の3点である。

1.新しい情報通信技術であるITは、GPT(general-purpose technology:一般目的技術または汎用技術)であるために組織や社会の構造と密接な関係がある。ある種の社会組織は、ある種のGPTと不適合であり、社会組織の大きな変革がないと導入できない。

2.ITを組織の基幹的な情報システム、GPTとして捉えないと、問題の本質をとらえることができない。

3.日本経済の停滞の原因としてさまざまなことが指摘されているが、最も本質的な原因は、新しいGPTであるITの利益を日本が享受できないことである。したがって、これに関して基本的な転換がないと、日本経済の活性化を期待することはできない。

ITを電力・電気や内燃機関等のGPTと捉え、昨今の「WEB2.0、光ファイバー、携帯電話、mixi、Wii、電子マネー、GoogleこそがITである」といった世間の表面的な解釈から一線を画し、ITを「社会インフラをつかさどる汎用技術」と捉えている点は非常に共感できる。

要するに、ITは社会インフラなのであり、そのインフラ上にどういうサービスを構築するか、すなわちこれまで会社組織なり行政組織なりが持っていた事務フローを含めた文化を作りなおせるか否かが、ITの力を企業や国の力をあげる手段として享受できるか否かのポイントであるという主張であり、これはきわめて正しいと思う。

具体例として、米国と日本の電子政府の相違点を列挙し、米国政府では確定申告結果がWEBですぐに確認できる、あるいは統計情報がマクロからミクロに展開されており非常に探しやすいといった特徴があるのに対し、日本の電子政府は、総合窓口の検索結果が的外れであったり、各省庁別に情報が載せられているため、どこの省庁がどの情報を管理しているか知らないと検索に非常に時間がかかったり、官庁のWEBサービス検索を行った結果案内される内容が「近くの窓口へ」だったりと、ITの本質を見失っている日本政府の現状を端的に挙げている。

これは、各個人に社会保障番号(SSN)がきちんと割り振られている米国と、国民総背番号制がさっぱり始まらない日本とでは、システム的な本人認証を行う際の難易度に大きな違いがあるため同列では語れないと思うものの、結果的に役所・官庁内の事務フロー・事務体制は一切変えず、我々国民が電子政府のWEBという“日本流解釈のIT”でWEB上の窓口を探しまくった結果「近くの行政窓口へ」と結局窓口にリアルな世界で出向いて紙の書類に手書きしなくてはならない日本の現状とを端的に表現している。

一方、民間企業、例えば大手金融機関においても、日本国内企業の特徴である「紙と人」の事務に大ナタを振るえるか否かが事務効率を大きく改善できるか否かのポイントであり、それはとにかくお客様から最初に受領する情報が手書きの紙である限り、社内事務フローは変わらないのである。

金融機関に代表される企業が伝統的に持っている社内事務を、例えば

・対人を基本とした本人認証業務を、IDとパスワード+デジタルデータ化した法的根拠書類等に置き換える

・紙(契約書等)を起点とした事務フローを、ペーパレス化しデジタルデータとすることで情報システム上でのワークフローに変える

・住所変更等の社内事務をWEB化してお客様本人に実施頂くことで、社内事務の一部をお客様に代替いただく

といった(日本企業にとっての)事務大改革が伴わない限り、IT本来の持つメリットを享受できないということは、私自身も経験しておりまったくその通りであると思う。

もちろん、日本企業が伝統的に持っている強みをすべて捨てて、IT+ITに適した業務に転換することが、日本企業を強くする手段であるとは思わない。

しかし、本書に書かれているITを汎用技術あるいは社会インフラとして捉え、その上に載っている業務改革こそがIT革命の本質という主張は極めて正論であり、そのことを日本企業なり日本政府が知って改善を進めることが、将来的に日本の一人当たりGDPを上昇させるための必要要素であると思う。
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By hamachobi トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:新書
経済学者の野口悠紀雄氏とITの専門家、遠藤諭氏の共著。基本的には、日本経済の停滞の原因の分析と解決策の提示についてITの観点から書いたもの。2年前の本だけど、そんなに古さは感じない。むしろ、より彼らの主張が当てはまる状況になったような気がする。
彼らの主張は、日本社会の構造が、昔の日本の集中管理型のレガシーシステムには合ってたが、現在の分散型のオープン系のシステムには合わず、それで(それだけではないが)、経済が停滞している。それを打破するためには、もっと現代の情報システムのトレンドに合った、組織構造にしなければならないというもの。
うーん、分かる気はするし、もっともらしんだけど...
電子政府への批判も書かれているので、自治体の情シス部門にいる身としては、耳に痛いこともあるけど、自分の実感としては、むしろオープン系かレガシーかっていう問題ではないような気がする。
レガシーシステムにさまざまな問題があることは承知しているし、うちもオープン化をしたばかり。でもオープン化したからといって、問題がすべて解決するわけでもなく、またオープン化ならではの問題ても発生する。
問題は技術的なアーキテクチャの問題ではなく、むしろビジネスのアーキテクチャの方にあるのではないかと思う。ここでEAの話をあまりするつもりはないが、システムの話になると、どうしても技術的な観点、良くてデータの観点に話が集中しがち。その上のビジネスをどうすべきかという議論がなされないまま、レガシーが云々って話になるとうちのようにオープン化はしたけれど...ていうことになってしまう。もちろん、新しい技術によって、新しいビジネスの可能性も生まれてくることはあると思うが。

ちょっと話が脱線したけど、この本は現在の日本の実情、特に官公庁のシステムに関してはよく理解しているとは思うんだけど、どうもシステムより、ITの話が多くて、日本経済の停滞からの脱却の方法がITという技術(汎用技術ということには合意するけど)の観点から書かれていることに違和感を感じる。
とここまで書いてきて、自分が間違っているかもしれないことに気づいた。著者、特に野口氏はITは経営者がITのことをわかっていないのがダメだって言っていた気がする。だとしたら、ITを経営にどう生かすか、考えるべきということだから、はじめにあるのはビジネスの問題のはず。
そう読むべきかもしれない。
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9 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 佐倉ごるふ トップ1000レビュアー
形式:新書
ちょっと、辛口評になってしまうのですが。
おもしろかった点は2点。

「ITは経済社会構造を反映する」という「GTP」という概念のお話。
それから、「米国の電子政府と比較して、いかに日本でいう
電子政府」ができていないか?を具体的に展開し、問題点を指摘している
箇所。

それ以外は、コンピュータ産業、ITとネットワークの歴史であり、業界雑誌や、
ウエブにある膨大な数の記事にも既出なので、特に本書の内容
が斬新なわけではない。ほかの書籍やネット、ジャーナルで十分に読めるファクトを述べているので、勉強にはなるが、ことほど、だからそれらを「GPT」
なんぞと、大仰なジャーゴンを使って説明するほどの内容とは思えませんでした。

本書の要点は、「ITは、経営戦略や社会体制に付随する"おまけ"ではなく、
変革するイノベーションであるので、逆に、時代の変革を牽引する仕掛け、
(GPT)と理解すると、日本の将来への変革指針が見えてくる」ということ。

最後の「グーグル」の解剖の段になると、もはやどっかで読んだ内容に
なっていて、しかも、尻切れトンボ。

技術史的観点からみた、IT産業の歴史の勉強や復習にはなりますので、
気軽に読むにはよい新書です。
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