結論から言うと、話の最後には「そうでなくちゃね、話がつながらないものね」となるのだが、映画での師弟の阿吽の呼吸がどのように築かれたのか、そんな最強タッグが生まれるまでの第一の試練なのではないかと私は思ってしまった。今回はストーリーよりも師弟の絆が素晴らしく良く描かれている。また巻末の解説も日本には紹介されていないオビ・ワンのエピソードがあり読後うなずかせる。ファン必読、出色の一冊、読んでよかったと思わせる真の意味でのブリッジ・ノベルである。
アナキンはその自信過多と度重なる不幸な偶然から、徐々にオビ・ワンに対しての見方が歪んできてしまう。また、ジェダイ・マスターの死を自責するアナキンに対し、自分の指導力不足と悩むオビ・ワンは上手く気持ちを伝えられず、破局を迎えそうな状態でこの話は始まる。今回のミッションでアナキンの心は大海にもてあそばれる小舟のように翻弄される。謎の科学者の実験台にされて突然得た心の平安、そして現実に引き戻されたときの喪失感と葛藤、そして最後には自分でも知らなかった心の奥底に潜む弱点をオビ・ワンに向けて曝け出す。そして現れるオビ・ワンの高潔さ。ワトソンの軽妙なストーリー展開はもちろん素晴らしいが、それだけではなく師弟の関係の中からジェダイの心のあり方やその深さまで表現している。