「シーマン」とは…このゲームを作ったビバリウムの斎藤由多加氏そのもの、
ともいえる(蛇足だが、シーマンの声を担当しているのは斎藤氏本人でもある)。
彼が生まれてから今までに受けた、様々な経験や知識、そして衝撃を受け、
裏切られ、怒り、苦しみ、悲しみ、そして喜んだり…。
こうして彼の血肉となって染み込んだ言葉が、シンプルながらも印象深く、本書の
1ページ毎に刻み込まれているのである。
この本のベースになった「シーマン」は、まだ未完のゲーム作品である。
斎藤氏がこれから人生の経験を更に積む事によって、これからも更にバージョン
アップしてゆくのだろう。その姿も、言葉も。
そして斎藤氏は「シーマン」という奇妙なキャラクターの身体を借りて、
「常識」という名の牢屋で自ら囚人と化す我々と、いつでも腹を割って
語りかけてくれるに違いない。
少し話が逸れてしまったが、彼はきっと良い出会いと別れを沢山巡り合わせてきた幸運な人なのだろう。
そしてこのありふれてそうで無いような、ちょっと不思議な本に出合えた我々も多分、きっと。