シートン動物記で有名なシートンのナチュラリストとしての成長を描いた作品の第三巻。人間・動物・風景のすべてが谷口ジローの絵でなければ成立しない作品である。第二巻までもそうだったが、この第三巻においても著者はゆっくりと丁寧にシートンの成長を描いている。
動物あるいは動物と人間というテーマは、著者が若い頃から描き続けている、非常に大切な題材である。短篇を中心に作品数も多い。
そして、シートンは、“74年頃に本名”で“「学習漫画シートン動物記全12巻(集英社刊)」のうち4巻分を書いているように(探し続けているがいまだに手に入らない…)、彼のマンガ家としての原点なのかもしれない。
今の時代に、このようなゆったりと時が流れるマンガの長期連載を踏み切った双葉社は素晴らしい。このまま順調に連載が続けば、質量ともに著者の代表作になるのは間違いない。これからも、この作品を谷口ジローの思い通りに描かせてあげてくれ!頼むぞ双葉社!