複雑奇怪な人間模様が織り成す、数奇なドラマ。誰しもが日々に悩み、苦しむ。あるときは享楽に溺れ、また日が過ぎて罪悪感にさいなまされる。
ともすれば滅入ってしまいそうな命題も、独特のいたづら心と作者自身の願望をちょっと織り込んだ雅亜公の一連の作品でも、久しぶりに力感が伝わるのが今作だ。
このごろは「萌え」に迎合しすぎていたのがやや不満だったが、重さを感じさせないようにしながら、きちんと人間という「痛み」を描いてくれたのがすばらしい。願望といっても男にしてみれば、やっぱりおいしいと思うのだから、ご愛嬌・・・。
さて、氏のある物語ではまもなくクライマクラを迎えるが、そこでヒロイン(男はいいんだ)はどんな顔をしているのだろうか。ひとの顔は十人十色、次に描く「あの娘」はどんな顔をしているのか。作者の目は風車かもしれない(笑)