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シンプリー・パーム―理想のPDAを目指して
 
 

シンプリー・パーム―理想のPDAを目指して [単行本]

アンドレア バター , デビッド ポーグ , 伊藤 正宏 , Andrea Butter , David Pogue , 小林 淳子
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)

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   PDAの分野を確立したのはパームの功績だろう。多くの巨大なコンピュータベンダーが「携帯端末」市場を狙い、さまざまなスペックの製品を送り出してきたが、そのなかでパームは新興のメーカーながらハード、ソフト両面からPDAの形を築き上げ、魅力的な価格で製品を世に送り出した。

   本書はパームコンピューティング社の歩みを記したものだ。開発に関わった人間たちのドラマとアメリカにおけるベンチャービジネスの展開が見どころであり、この製品がアイデアの段階から実際の製品になるまでのステップは、10に1つしか成功しないといわれるアメリカのベンチャービジネスの例として見ごたえのあるものになっている。パームは大脳生理学に興味をもつ1人のエンジニアがアイデアを出すところから始まる。当時開発されていた極小のノートPCのような汎用性のあるプラットフォーム、メモ帳のような携帯性と即時性、そして手書き文字を認識する機能を有したデバイスの市場性を見出した彼はパームの設立を決意する。

   弱小なスタートアップ企業であるパームと、そのアイデアを認め、協力する企業との激しい交渉、アップルなどの大規模なコンピュータベンダーが発表するPDA製品との競合など、容易ならざる問題が山積みしている状況をクリアしていくようすは、経営の面からも、また技術的な面からも見どころが多く、エキサイティングである。何度も業界の低迷や資金繰りなどに苦しみながら、パームがよりよい製品を開発し、ヒットを飛ばして現在にいたっていることはよく知られているとおりであるが、1つのアイデアの実現を目指して突き進んでゆく彼らの情熱はエンジニアも、起業を目指す人も、そしてパームユーザーも見届けて損はないだろう。

   企業と製品のサクセスストーリーを記した書籍はいずれも魅力的である。とくに開発にかける情熱は技術屋として最も感銘をうける部分であるが、本書はベンチャー企業であるパームを扱っているため、経営的な要素が多く含まれている点も興味を引く。パームに興味のある人、起業に興味のある人におすすめしたい。(斎藤牧人)

出版社/著者からの内容紹介

◆10億ドルPDA市場を創ったパームの内幕物語◆
史上最速のスピードで10億ドル市場を作り上げたパームコンピューティング。
なぜアップルは失敗し、パームは成功したのか?
なぜマイクロソフトはいまだパームを駆逐できないのか?
不撓不屈の起業家たちの闘いは戦場を携帯電話市場へと移し、今日も続く。

担当編集者より
「ハンドヘルドの父」ジェフ・ホーキンスの半生を追うことで、『シンプリー・パーム』には
小さなアイデアが10億ドル産業に成長するまでの過程が描かれている。
1991年、34歳のジェフ・ホーキンスは、パソコンは小型化し、モバイルが主流になると予測した。
パームコンピューティングを設立した彼は、カシオとタンディとともに「ズーマー」という電子手帳を製造する。
「ズーマー」にはホーキンスが設計した手書き認識ソフトなどの優れた機能があったが、
関係各社の利害の対立などからプロジェクトは失敗に終わった。
このときホーキンスは、ユーザーは小型のパソコンが欲しいのではなく、パソコンのデータを持ち歩ける
シンプルなPDAを求めていると確信する。理想のPDAを、シャツのポケットに収まるサイズで
衝動買いできるくらい安く、シンプルで、パソコンとデータをやりとりできるものと定義づけた
ホーキンスは、ガレージでモックアップを作る。
1996年、この製品「パイロット」はスマッシュヒットとなるが、資金調達のために身売りした
親会社USロボティクスとの利害の不一致で思うような製品を作り続けられなくなり……。
元パームコンピューティングの重役だったアンドレア・バターと、
マックやパームの解説書でも有名な『ニューヨーク・タイムズ』の人気コラムニスト、デビッド・ポーグの
コンビによる『シンプリー・パーム』には、パームの製品開発段階の状況、
資金集めに奔走するダビンスキー、そしてパームパイロット発売前のめまいのするような
数週間のようすなどが見事に再現されている。
また、市場でのパームパイロットの成功の裏にあった戦略や、
マイクロソフトとの緊張感あふれる駆け引きの描写も見逃せない。
PDAファンにはもちろん、製品開発・マーケティングに携わるビジネスマン、起業を目指す方々にもお勧めの1冊。

登録情報

  • 単行本: 453ページ
  • 出版社: ソフトバンククリエイティブ (2002/10)
  • ISBN-10: 4797319992
  • ISBN-13: 978-4797319996
  • 発売日: 2002/10
  • 商品の寸法: 18.6 x 13.4 x 2.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 780,394位 (本のベストセラーを見る)
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By 1998 , Jeff Hawkins would be called the "father of handheld computing." 最初のページを読む
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8 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
PDA全般が好きで、昔GOのCEOが書いた「シリコンバレー・アドベンチャー」を読んでおもしろかったので、この本も買いました。こちらも元社員が書いているので社員一人一人が生き生きとしており、天才エンジニアも鉄の女CEOも皆魅力的で、しかも大成功したり買収されたり波乱万丈、小説みたいでした。自分がパームユーザーだからと読み始めましたが、どんな危機でもユーモアを忘れずに頭フル回転で乗り越えていく様にはものすごく元気づけられました。ビジネスのノウハウの参考になるかどうかはわかりませんが、ストーリー展開のおもしろさはノンフィクション版ザ・ゴール、といってもいいかもしれません。
このレビューは参考になりましたか?
3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
SonyのClieに搭載されていることでも有名なPalmの歴史が、その創業者の歩みに沿って詳細に書かれています。

ホーキンズが代表するPalmのコア精神は変わらないものの、その周りの環境は激変します。独立した会社から、US Lobotics、続いて3COMの傘下に、そしてPalmの独立が認められないが故のHandspringのスピンオフ、その後、大逆転のPalmの独立…

その環境の激変に際して、社内の人間でしか知りえないような情報が満載です。

かなり分厚い本ですが、Palmが歩んだジェットコースターのような歴史のため、飽きずに一気に読み進めます。

願わくば、この本が書かれた後のPalm, Handspring双方の低迷やHandspringとPalmの合併の経緯、そしてその成否などが書かれた続編が読みたいと思います。

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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
おもしろい! 2002/12/21
By cooo
形式:単行本
Palmを生み出した人たちの物語である。久しぶりに徹夜して読んでしまうくらい面白かった。アメリカのベンチャーの雰囲気も楽しめる。

この物語は昔話や伝記でなく、あくまでも現在の途中経過だ。登場人物の多くは未だこの業界でチャレンジ中である。これを読めば、これからのPDA業界の動向もより関心深いものになるだろう。

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