こういう内容の映画では実は一番重要なのが悪役です。
似た内容のディズニー映画「白雪姫」の継母はただ怖くて意地悪なだけで、徹底的にユーモアが不足していました。
しかし、この作品のカルテット(継母、ふたりの継姉さん、猫のルシファー)は意地悪もたっぷり、ユーモアもたっぷりでその後のディズニーの悪役のスタイルを決定付けました。
司令官役が継母。悪役としての貫禄もたっぷりで、冷静な知能犯です。
シンデレラが実は自分の娘よりずっと優れている事を知っていて、次から次へと無理難題を持ち出してはシンデレラをいびりぬきます。
この人だけが悪役ではちょっと物足りない。
ところがその手下にあたる姉さんや猫のルシファーは意地悪だけど徹底的に間抜けで、ドジばかり踏んでいます。
そのため、観客は意地悪でイヤなやつと思いつつもどこか憎みきれません。
続編では姉さんのアナスタシアが主人公の話も作られたくらいです。
一方シンデレラを応援するネズミたちも、応援してるのか邪魔してるのかわからないと云うくらいのドジな連中です。
敵役もドジ、味方もドジ。
そこからユーモアとハラハラドキドキのサスペンスが生まれ、今見ても古さを感じません。
これ以前のディズニーものはその辺のスタイルが確立していないので、面白みに欠けています。
その後のディズニーのアニメの方向を決めた記念すべき作品と言えるかもしれません。