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シンセミア〈4〉 (朝日文庫)
 
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シンセミア〈4〉 (朝日文庫) [文庫]

阿部 和重
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社 / 著者からの内容紹介

 神の町に〈神〉は存在しないのか。不穏な事件が相次ぎ、自然災害にも襲われた神町に救いの時は訪れるのか? 『ニッポニアニッポン』や『グランド・フィナーレ』につらなる《神町クロニクル》は大団円に向け疾走する。伊藤整文学賞と毎日出版文化賞をダブル受賞した傑作長編を全4巻で完全文庫化。IIIには文庫オリジナル人物相関図と作品年表、IVにはマイケル・エメリックによる解説を収録。I・IIは好評発売中。

内容(「BOOK」データベースより)

不穏な事件が相次ぎ、未會有の災害にも見舞われて、神町の夏は悪夢のうちに過ぎようとしていた。暴かれる秘密の関係、呼び戻される恐るべき過去…いったい誰が神の怒りに触れたのか?“神町クロニクル”は大団円に向け疾走する。著者最高の傑作長篇、ついに全4巻完結。

登録情報

  • 文庫: 294ページ
  • 出版社: 朝日新聞社 (2006/11)
  • ISBN-10: 4022643803
  • ISBN-13: 978-4022643803
  • 発売日: 2006/11
  • 商品の寸法: 14.6 x 10.6 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 97,164位 (本のベストセラーを見る)
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By 麒麟児 トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:文庫|Amazonが確認した購入
錯綜したプロットと複雑な人間関係が絡まり合って、性と暴力そして金と麻薬の物語はいよいよ(一応の)大団円を迎える。ある者は喜劇的なそしてある者は悲劇的な10名の死といよいよ明らかになる隈元光博の出生の秘密。悪党の死にカタルシスを覚えるのもよし、やはり悪い奴ほどよく眠るのかとして憤りを感ずるもよし、また壮大な物語の終了に呆然とするもよし、「えっこれで終わりなの」と物足らなさを感ずるもよし、いずれにせよ濃密な小説的時間にどっぷりと浸ることにできた稀有な経験を提供してくれた阿部和重氏に感謝したい。

本作のもつ神話的な起爆力そしてイメージの喚起力の前では、凡百の小説が霞んで見えてしまう。
このレビューは参考になりましたか?
8 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
ようやく文庫になったよ。全四冊。ジャック・レヴィと、マイケル・エメリックの解説と、年表と、人物相関図がついてお得です。

山形県に実在する「神町」を舞台として、黒幕パン屋、悪徳市議、ロリコン警官、やくざ、のぞき屋サークルの面々・・・が複雑に絡み合い、物語が進行する。出来事の連なりは重層的で、歴史的重みがあり、人物の相関は複雑である。その点、フォークナーのヨクナパトーファ物語と似ていると言えなくもない(というか、wikipediaによるとこの作品はよく大江健三郎とか中上健次とかの作品と比較されるらしいが、この二人がフォークナーから大きな影響を受けている)。一点、ぜんぜん違うのは、なんだか登場人物がみな低俗で軽薄なことである。かつわがまま。のぞきなんていうのは、最も低俗で軽薄でわがままな犯罪の部類に入ると思うが、この町を背後で動かしているのはのぞき屋サークルである。この点、「神町」は救いがなく、癒しようがない。そういえば、のぞきを取り締まる側―――町の守護者たるべき警官も軽薄で変態である。例えば:

<中山正は思いきり肛門の臭いを嗅いだ―――見ること以上に時間を掛けて、ゆっくりと何度も何度も鼻から臭気を吸い込んだ。少女の汚れた肛門の臭い―――中山正はこれを世界中の何よりも愛していた。少女の肛門が放つ悪臭だけが、彼の心を癒してくれた。>

阿部和重は、くそまじめな文章に時折こういうおげれつな部分を挿入して、登場人物を軽薄で低俗に見せ、物語に矮小化しようとしている。けど、これを読んで「なんだよロリコンのエロ小説かよ、けっ」って思う人は多分あまりいないはずだし、21世紀に生きるぼくらとしては、そんな「悪臭だけが」癒しであるようなげんなりするような世界がなんだか現実ではないかと思えてしまうかもしれない。現実のパロディのようでいて、圧倒的な現実感があって、ミニマルでかつ壮大な、不思議な傑作である。
このレビューは参考になりましたか?
6 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By リリ
形式:文庫|Amazonが確認した購入
世間の評価が高いのに知人で推奨する人がいない不思議な本ゆえ文庫化を待っておりました。一気に読んじゃったけど正直、面白くない。感情移入できる人物ゼロ。胸糞悪いエピソード満載。なのに放り出す気にならず一気読み。

いかにもありそうな裏歴史という風情のせい?エセ・ドキュメンタリー的な手腕ってこと?

議員に何か頼む人がホントにいるなんて信じらんない都会の浮動票にはまったく実感がない。ゆえに興味深い「地方のボスと取り巻き、その反乱」という構図が、実は面白かったのかな。なんだかだまされたよう気もします。

とりあえず、知らぬは仏の少女の体内に宿る命に救いが見えた気はするんですが。

これが文学として評価されるとは、マジヤバイぞ日本の今。

いえ、社会の話です。文学畑の話じゃなくて。
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