RCAの50年〜60年代の女性ジャズボーカルを1000円で再発したシリーズは、ほんとに良かった。ここに並んでいるジャケットからも分かるように、レコードでは万単位のレア盤が一気に手軽に聴けたのだから。自分もそのリストの中から、8枚買った。しかしさすがに全部は買えなかった。そんなわけで、それらのリストから名唱ばかりを2枚組、全40曲にコンパクトに収めたのが本作だ。女性ジャズボーカルというのは、確かにジャケットにその魅力があることは確かだが、自分はやはりこの時代の音楽の独特の温かさが好きだ。その温かみについては共通しており、その点こそが当時のジャズボーカルの最も愛すべきポイントだと思うので、この2枚組編集盤は、最大限に価格も抑えられており、素晴らしいと思う。各歌手についての解説もバッチリついているし、ここから自分の好みの歌手を探していくこともできる。
ただ唯一不思議なのは、なぜかイリアーヌ・エリスだけが現代の歌手であり2000年以降の録音を2曲も収めているということだ。もちろんイリアーヌの素晴らしさは申し分ないのだが、なぜイリアーヌだけ全く時代も音も違うのに、ここに収めたのだろう?ということだ。ここでは、全体の流れの中でどうしてもちょっと浮いてしまう。