亀井絵里、ジュンジュン、リンリン在籍時のラスト・シングルとなる「女と男のララバイゲーム」のPVを収録したシングルV。
メンバー各人が、ジャケットでも着用している原色のカラフルな衣装を身にまとい進行する今回のPVは、白いスタジオ、背景に電球が光る黒いスタジオで歌い踊るショットを中心に作られている。各人のソロ・ショットでは、花びらが舞い、花びらが浮かぶ泉といった感じの場所で、悲劇のヒロインを思わせる演出は、歌詞の世界観をビジュアルに反映させたようなショットだ。交響曲のように壮大な楽曲も初めてだが、PVも過去のモーニング娘。の作品の中には無いタイプの仕上がりになっている。
モーニング娘。という名前の背景には、歴史と伝統、そして大きな成功を背負っている。成功は時に、前進しようとするアーティストの壁となり、結果として作品やステージで過去の残像に捕らわれ、昔の代表曲・ヒット曲ばかりに頼るノスタルジー・アーティストと化してしまう。だが、モーニング娘。が過去のグループになった事は一度も無い。新曲を出せば新要素を大胆に取り入れ、新境地を開拓し続けている。楽曲の最終的な良し悪しは、個人の主観で決まるもの・・・つまり、良いと思えば良い作品であり、気に入らなければイマイチな作品となるので、基準は実に曖昧なものだ。よって今作も、楽曲の好き嫌いが分かれるのは仕方ない。しかし、今回の様な楽曲に挑戦する姿勢こそ、モーニング娘。が過去の神話でも伝説でも無く、「生きている現在進行形のグループ」である事を充分に証明していると思う。モーニング娘。は生きて前進し続けているのである。