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シングル・セル (福武文庫)
  

シングル・セル (福武文庫) [文庫]

増田 みず子
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第14回(1986年) 泉鏡花文学賞受賞

出版社/著者からの内容紹介

椎葉幹央は大学院に籍を置く学生、5歳の時母をなくし16歳の時父と死別、以来1人で生きている。学位論文を書くために山の宿に籠るが、そこで奇妙な女性と出遇う。彼女は彼のアパートについて来、住みついてしまう。他を拒否する〈個〉が互いを侵蝕することなく〈孤〉のまま如何に関わるかを鋭利にみずみずしく捉え、生の深淵に迫る力作長篇。泉鏡花賞受賞。

--このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

登録情報

  • 文庫: 280ページ
  • 出版社: 福武書店 (1988/07)
  • ISBN-10: 4828830790
  • ISBN-13: 978-4828830797
  • 発売日: 1988/07
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 507,947位 (本のベストセラーを見る)
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7 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
人間関係がほとんど描かれないという点において、注目すべき小説である。作者は理科系、主人公も然り、ねちねちした印象がない。 しかし、主人公が人との接触を拒むのにはもちろんわけがある。 人間の存在や孤独に、違った角度から光をあてる本作品によって、心の風通しが良くなる読者は多いことだろう。
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By 存尾
形式:文庫
 山々に囲まれた宿に主人公椎葉幹央が一人滞在しているところから話は始まり、前半ではそれまでのいきさつが回想的に語られていく。
 作品紹介の粗筋に書かれている竹沢稜子が登場するのは、半分を過ぎてからである。最初にはっきり氏名が書かれるが、椎葉からの視点では、しばらくはリョウコとカタカナ書きである。お互いほとんど話を交わさないままで、椎葉がいつ彼女の氏名を知ったのかは書かれていない。最後には結局謎を残したまま椎葉の前から姿を消してしまう彼女には、フルネームを与える必要さえなかったのではないかとも思われる。なにしろそれ以外の登場人物については、T教授、S、G等としか書かれていない作品である。
 泉鏡花賞受賞作というので幻想的な作品かと思っていたら、そうでもなかった。二人の出会いの席で語られるシングル・セル(孤細胞)についての学術的な話は、少々不思議な感じのアナロジーを感じさせるが。
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