正直言って、アリス全盛時、私は彼らの音楽をそれほど聴いていたわけではありませんでした。それは、同時期に活躍していた、「風」や「オフコース」とは違い、独特のアクの強さや節回しに抵抗感があったからだと思います。さらに、彼らのその後のソロ活動でも、とても歌はうまいと思いつつ、なぜか共感するところがなかったのも正直な気持ちでありました。
さて、このアルバムでは彼らの主要シングル曲AB面が収められていて、私のようなアリス初心者にも実にわかりやすい曲目構成となっています。そして改めて彼らの音楽を聴いてみると、さすがに音楽としての完成度やハーモニーの心地良さに感心します。「冬の稲妻」「涙の誓い」「チャンピオン」「遠くで汽笛を聞きながら」・・・。これらヒット曲ではとても口ずさみやすい音楽だと思いました。
ところで、彼らのステージ進行には当時から定評がありました。いつかFMで聴いたコンサートライブでも非常に面白かったことを思い出します。たとえば、谷村新司が「冬の稲妻」のフレーズ‘you are rolling thunder’を「養老院のサンバ」に聴き間違われる、とか言っていたことでも笑ったものです。
この音楽を聴いてみて、アリスとしての生演奏にもう一度触れてみたくなりました。