本書、題名から推察すると、シンクタンクとコンサルタントの様々な違いを対比させて書き、
各々がどのような業務を中心に行っているのかを一般向けに記した書籍であるように思える。
しかし、本書は内容が「環境分野・シンクタンクの研究員・具体的すぎる業務内容」に異常に偏っている。
例えば普通シンクタンクと言えば、NRI(野村総合研究所)のような大手企業がイメージされるし、そこでは数千名の多様な人々が働いている。
またコンサルタントと言われたら、普通はMcKのような経営分野か、ABeamのようなIT・会計関連がイメージされるだろう。
しかし本書の作者は環境専門の研究員であり、内容の8割くらいは本人周辺の仕事のみとなっている。
経営に限らずコンサルタントの話しはほんの少しだし、環境以外の分野に関する話しも多くはない。
シンクタンクで最も多く働くSEは何をしているのか、シンクタンクとコンサルで競合する分野はどうなっているのか、
給与はどうなのかなど、普通にこれらの仕事に興味を持つ人間や就活生が知りたいような内容は皆無に近い。
また本書、いかにもシンクタンクの研究員が書いた感じで、体裁や文体はまるで論文やハードカバーの専門書のようだ。
環境分野の研究員の研究内容や営業方法について専門的に知りたいのなら本書は役に立つが、
一般の人間が読む可能性の高いソフトカバーの書籍としては、題名に偽りアリ、全く一般向けでない、と評価せざるを得ない。