内容(「CDジャーナル」データベースより)
現代最高のクリエイティヴィティを誇るベース奏者の4年ぶりとなるフル・アルバム。エリック・クラプトン、メイシー・グレイなどビッグ・ネームも二つ返事で参加OKする人脈の広さが作品内容に結実。ベースだけでなくバス・クラリネットの演奏にも注目。
内容 (「CDジャーナル・レビュー」より)
ジャコ・パストリアスがベースに新たな可能性を切り開いた革命児なら、ベースのかっこよさ、楽しさを広く浸透させたマーカス・ミラーは、ベース・カルチャーを築いたカリスマ的ヒーローとしてその名を歴史に刻むことになるだろう。力と優美さを追究して初のグラミー賞を手に入れた『M2』から4年、多くの音楽家にとって成熟がコンセプトの複雑化・高度化を意味するのと異なり、マーカスの進化は、シンプリシティの美学とどんどん解放され自由になっていくオープンネスの扉を引き寄せた。実際、このアルバムには、びっくり箱を開けるような楽しさがぎっしり詰まっている。『燃えよドラゴン』のブルース・リーが雄たけびを上げたかと思えば、70年代にタイム・スリップしそうな恐ろしげなフランケンシュタインが登場。ブルージィに変身した「月光」に至っては、ベートーヴェンも驚きのあまり墓場から飛び起きそうだ。ジャズの世界では顧みられることのなかったポップやロックに素材を求めることで、かつてないほど、一般リスナーを引き寄せるフレンドリーで力強い作品になったことは注目に値する。 オリジナルとカヴァー曲、インストと歌ものをバランスよく配合したこのアルバム、なんと言ってもうれしいのは、ベースが主役になっている点。マーカスのずば抜けた音楽力は誰もが認めるところだが、昔からのファンに唯一不満があるとすれば、目のさめるようなベース・プレイがレコードではお腹いっぱい聴けなかったことだろう。しかし、ここではオープニングから、「お~、来たぞ、来たぞ!」と興奮させられっぱなし。アルバムでは封印していたベース・プレイヤーとしての本能を解き放つマーカスは、走ることがうれしくてしょうがないピューマのように、風となって音の荒野を駆け抜けていく。体を弓のようにしならせ、弾け飛ぶかと思えば、美しく繊細な旋律を表情豊かに歌い上げる。ここには文化としてのベースが、息づいている。 (工藤由美) --- 2005年03月号
Album Details
Includes bonus track. Victor. 2005.
Album Description
Japanese Release featuring a Bonus Track: "it Will Come Back to You".