「シルバーバーチの霊訓」の完訳を果たし、膨大なスピリチュアリズム文献を研究された近藤千雄氏ならではの一冊です。
「シルバーバーチの霊訓」を読んだ読者が抱きやすい疑問に答えるという形式で書かれています。
特に第三部の資料・文献集の中の『「あの世」から帰ってきた英国の新聞王・ノースクリフ』はダイジェスト版とはいえ、まとまった文献として翻訳されたのは初めてでしょう。
「シルバーバーチの霊訓」という巨大な霊的啓示が出現するためのバックグラウンド。
いわば露払いのような役割を果たした人々の間でのドラマ。
地上の人間の苦心と霊界の導き、これまでの科学者への働きかけとは異なるジャーナリズムへの働きかけ。
霊界から届けられるメッセージの内容の質的変化。
これまでばらばらのように紹介されてきた「スピリチュアリズム」の関係人物や文献が互いに関わり合って、土台を形成し、一つの潮流を生み出し、その果実として始めて「シルバーバーチの霊訓」を私たちが読むことが可能になっているということが分かります。
死後存続の証拠をもたらす通信の一例としても読めますが、その場合には浅野和三郎氏の『心霊講座』(潮文社)の第九講 「七 ノースクリフ来」を一緒に読むといいでしょう。
初心者よりは「シルバーバーチの霊訓」のシリーズ全巻を読んだ人向きでしょう。