当方CPUはcore2quad 2.4GHz クワッドコアの初期のパソコン。OSはVISTA、メモリは4GB、銀星12は4段無制限、10は最上級一般型で対局。
(1)対局スピード
1手3〜4秒で打ってくる。銀星10が12〜20秒程度だったので4倍以上。1局約6分。クワッドコアで説明書にある12分弱の約2倍なのか。13路で1分半程度、1手1〜2秒。また、core2duoの初期ノートパソコン・メモリ2GBで1手約8秒、1局14分であった。決して手拍子で返してはいけない。とにかく早い。スピードに要注意である。
(2)強さ
石の接近戦にはめっぽう強い。ネット5段(kgs4.1d)の私が19路で辛勝3勝2敗。13路盤では10局打って2勝8敗。早いのにもかかわらず、石の形や定石に明るい打ち方をしてくる。13路では、目外しや、三三に星打ちなどしてくるが、相手の石の断がうまく、気をつけていないといつの間にか自分の石が孤立無援になる。級位者は勿論、1〜2段の打ち手でも歯が立たないかも。決して囲いに行かない。逆に隅や辺を消極的に囲いに行くと、惜しみなく利かしにきて、銀星側の勝ちパターンに入る。根拠のない石はカラミやモタレ攻めをしてくる。舐めてかかっては負ける。
ただ、どうも乱戦に弱く、石をばらまくとそれに惑わされて小さいところも打つようだ。また、相手の石を殺す死活に強いが、自分の石は5中や4中で死んだりする。強い時の打ち方と弱い時との落差が激しい。ツボにはまれば6段を越えるかという迫力があるが、平均棋力は2段前後といったところか。
(3)対銀星10(対局は銀星ツール2による自動対局)
驚きの結果であった。5局打たせて、銀星12の3勝2敗。10に負けた碁はいずれも圧倒的な優勢のまま銀星12が局面を運ぶが、大石どうしが絡み合う場面で銀星12のミスがでて逆転。生きていたはずの石が切られて殺され、相手の石が蘇っての逆転。後の3勝は銀星12の圧勝。特に第5局は、明らかに手合い違いの碁であった。なお、その後13路で数局打たせてみたが、銀星12が20目以上の大差をつけて連戦連勝であった。因みに、私は銀星10には4子置かせて勝っていたが、思考時間の長さにダレて、あまり打たなくなっていた。最初の2局は銀星10の棚ぼた勝利に近い。
銀星10(黒)銀星12(白) 思考時間と勝敗
第1局 39分33秒 7分32秒 黒9目半勝ち
第2局 36分11秒 6分2秒 黒6目半勝ち
第3局 42分32秒 5分44秒 白21目半勝ち
第4局 39分25秒 5分47秒 白14目半勝ち
第5局 33分6秒 5分11秒 白59目半勝ち
(4)改良を望む点
・自陣の弱点に手を抜き、相手の石を取ろうとする傾向が強く、成功すればスピード勝利だが、失敗すると大逆転となることがある。特に、大石が絡み合う終盤で、その大小の判断にミスが出て負けるときがある。乱戦に弱い。石の攻め合いに手を抜き、他の場所を殺しにかかることがよくある。殺して30目を得たが、自分の大石を取られて60目を失って負けるというパターン。空間の広い部分を殺すことが優先される。10に負けた碁もこれだった。
・終盤の整地時、石の連や断の思考ルーチンの影響なのか、手入れの必要のない箇所で自陣に手を入れ、切ったり、当たりになるまで石をダメ詰めしてくる。これで数目は損をしていたが、勝敗には影響はなかった。石が張り付いていると、取っておかないと気が済まないようだ。
(5)天頂の囲碁3との対戦
詳しくは天頂のレビュー参照。対4段無制限は銀星12の3勝2敗、対長考10秒は1勝4敗などという結果で、4段無制限よりは強く、長考10秒よりは弱い印象。天頂3の4段無制限は、1手3秒以内、1局4分程度なので、もう少し考えて強くしたい。銀星12が4秒程度だと考えると、思考時間の分強いのか。銀星の場合も15秒や30秒の指定はあるが、思考時間はほとんど変化なし。強さも変わらない。
練習問題や棋譜OCRなどの機能がついているが、銀星8以前からあまり変わっていない。これらは飽くまでおまけとして考えた方が良い。銀星12の価値はその対局スピードと強さにある。改良点があり、まだまだ完璧ではないが、こんなに強くて早いソフトが出るとは、想像も出来なかった。自動対局機能は重宝するし、楽しめるレベルの強さも持っている。絶対にお薦めのソフト。