読んでいて楽しくなる本である。徹底した楽観主義、希望が出てくる。明るくなれる。著者の文章力もあるだろう。一介のベンチャーキャピタリストが書く文章ではない。蛙の子は蛙の子。藤原正彦に通じる物がある。父上は有名な作家とか。
人のお金を借りて、好きで好きでしょうがない仕事を徹底して楽しみ、失敗してもお金は返さなくていい。シリコンバレー精神!、何とすばらしいと思う。私も20歳若かったら、挑戦してみたくなる。今の若者はいい時代に生まれた物だと思う。
でもこのシリコンバレー精神が生まれるのは、パソコン、通信などのハードの技術が完成期に達し、インターネットが急速に普及して、それに乗っかれたからだ。蒸気機関が産業革命につながったように、インターネットの勃興期の特殊な時期だから、シリコンバレー精神が生まれたんだと思う。これがずーっと続くとはとても思えない。(著者はずーっと続くと楽観的だが・・)
好きで好きでしょうがない仕事をやりたい人は沢山いる。でもそれでは飯が食えず、泣く泣くワーキングプアーをやっている人が大勢世の中にはいるんだ。現実はそれほど甘くはないと思う。シリコンバレーでも、この本に書いてあるように成功している人は少数ではないだろうか、多くは落ちこぼれてるのではないか、その辺の所はほとんど書かれていない。でも読後感はすがすがしい。