この映画の魅力を挙げると数限りなくあるが、私は特にアンディ・デュフレーンという男のキャラクターに強くひきつけられた。彼の陥った最悪の運命と、誰にも真似できないその切り抜けかたから受けた感動は測り知れない。気の遠くなる程の歳月を、目的に達するまで諦めずにやり通す、不屈の精神。 どんな不遇な目にあっても、すぐに答えがでなくても、へこたれない強靱さ。物腰やわらかく、穏やかな彼の中にこれほどのパワーが秘められていたとは。静かな淵は深い、としみじみ思わされた。投獄されなかったら、もしかして彼のこんな能力や魅力は、人に知られずに終わったかもしれない。私が一番感嘆したのは、アンディがレッドに、「仮釈放されたら、これこれの場所に行ってこれこれの場所の石の下を掘ってくれ」と告げたシーンだ。この時、まだ塀の中にいたアンディが、その時すでに脱獄への堅い意志と、成功の確信を胸に秘めていたことが後でわかって、感動した。神も法も、彼を地獄から救い出してはくれなかったから、彼は自分の力でそれを成し遂げたのだ。人生も、人間も、まだまだ捨てたものじゃないと思えたことがうれしかった。この物語に共感しない人はおそらくいないだろう。ラストの爽快感は圧巻である。