取り分け今年上半期はショパンを多く聴いた。
新譜も多くセレクトするのに随分苦労した。
その中で一等、印象に残ったショパンはこのアルバム。
一目でわかるドイツ・グラモフォンのマークと
デビュー間もないニューフェースとの事で手にした1枚。
何回か聴いた後に思ったことは
グラモフォンのピアノエンジニアはやはり一流ということ。
ピアノコンデショニングは最高の状態なのが分かる。
彼女のショパンワルツ解釈、俺は魅力に思う。
競争の激しいショパンを弾きこなすことは、抜きん出た
スキルだけでは難しい。
フォルテッシモはもとより、遥かにピアニッシモの表現が腕の見せ所となる。
中には自己主張し過ぎるピアニストも多い。
彼女の場合、フォルテッシモでは鋭角で正確な打鍵、
そして緩徐部とピアニッシモなのだが、今作の大きなポイント。
美しいイマジネーションを持ちながら逆説的に陰鬱を以って表現している。
この盤全体的にゆっくり目にアプローチし、3拍子の角をジェントルした
美しい作品。
ショパンワルツの新譜が欲しいが、どれにしようか迷っている方にはお奨め。
今後の新作に注目しよう。