ショパンのピアノ曲の中でも特に情熱ほとばしるバラード&スケルツォ全8曲。
個々の曲ではホロヴィッツのバラード第1番のライヴ・スタジオ録音の数々、
若きヴァン・クライヴァーンのしっとりとしたバラード第3番、
スタニスラフ・ネイガウス死の直前の熱きバラード全曲ライヴ、
ベネデッティ・ミケランジェリのクリスタルの様なスケルツォ第2番、
マルタ・アルゲリッチの鮮烈なデビュー曲でもあったスケルツォ第3番、
そして最近では、ツィマーマンの繊細で抒情感のコントロール抜群なバラード集、
マウリツィオ・ポリーニによるバラード第2番の再録音や炎の様なスケルツォ第1番等々…
個々には数々の名演も聴かれますが、
最後にはいつも抜群の安定感とショパンらしい抒情感を兼ね備えた
このCDに戻ってきてしまいます。
演奏はいたって普通のはずなのに、何故か長年色褪せない魅力があります。
それは、若者には決して到達できない72歳の枯れた“色気”・・・
すなわち、これぞ王者の風格とでも表現すべきなのでしょうか。
やはり現在でも、ルービンシュタイン盤は偉大なるゴールデンスタンダードなのです。