私とサンソン・フランソワとの出会いは、中学2年の時ですから、もう35年ほどになりましょうか。フランソワは大阪万博が開催された1970年に46才という若さで急死してしまいましたが、中学2年当時のレコード店にはフランソワのLPがあふれている、といって良い状況でした。私もフランソワのレコードと、楽譜を少ない小遣いから一生懸命買って、次から次へとピアノのレパートリーを広げていったのを懐かしく思います。今、私がドビュッシーのほぼ全曲、ショパンの舟歌や幻想ポロネーズなどを始め、やはり主要な曲をすべて弾くようになったのは、まさにフランソワとの出会いがあったからです、このCDは録音状態も非常に良く、シプリアン・カツァリスの名演と比べても何ら遜色を感じさせず、かえって整いすぎたカツァリスの演奏より、本当にショパン自身の演奏を聴いているような錯覚を覚えます。ショパンファンの方には、買って絶対に損を感じさせない、ある意味、非常に新鮮な感覚を味わえるCDだと思います。