内容紹介
ケヴィン・ケナーは、現代の最も卓越したショパン弾きの1人に位置づけられているピアニストといってよいだろう。彼のショパン弾きとしての名声は、1990年の第12回ショパン国際ピアノ・コンクールで1位なしの第2位を獲得し、ポロネーズ賞も受賞したことに由来するものにほかならないが、彼の演奏に接すると、彼が生粋のアメリカ人であるにもかかわらず、彼のショパンが本場ポーランドの権威ある場で高い評価を得た事由がすぐに理解される。彼のショパンはその外観の上からはいかにもアメリカ人らしい明快でメリハリの効いた表現の押し出しの良さも感じさせるが、彼は、それ以上に作品に秘められたショパンの複雑で屈曲した感情を自己のハートで素直に感じ取り、ヒューマニスティックでホットな共感を豊かに加味してそれを歌いあげ、作曲者の内面や実存としての主張を誠実に表現しているのである。(柴田龍一:ライナーノートより)
アーティストについて
1963年5月19日、米国カリフォルニア州コロネードに生まれる。生粋のアメリカ人だが、幼少の頃よりポーランド人教師クシシトフ・ブジュザ氏、故ルドヴィック・ステファンスキ教授のもとで研鑚を積む。 その後、レオン・フライシャー教授(米国:ピポディー音楽院)、ミルトン・サーキンド教授(米国:サンフランシスコ音楽院)、ライド・ニブレー教授(米国:バーガム・ヤング大学)、カール=ハインツ・ケマリング教授(ドイツ:ハノーヴァー音楽・演劇大学)に師事する。 ピアニスト、ケヴィン・ケナーが音楽界の注目を集めたのは、1990年ワルシャワにて開催された第12回ショパン国際ピアノ・コンクールで最高位入賞を果たし、さらにポロネーズ賞を獲得した時であった。この名誉ある賞に輝く以前にも数多くの世界的コンクールに参加し、多くの賞を獲得している。 ケヴィン・ケナーの演奏活動は米国からカナダ、ヨーロッパ主要都市と世界各国に広がり、日本にも近年では毎年来日している。ソロ活動だけでなく、ポーランド国立ワルシャワフィルハーモニー管弦楽団等との共演も活発に行っている。演奏家であると共に、イギリスロイヤルカレッジの教授も務め、ピアノ教育にも熱心に力を注いでいる。現在ロンドンに在住。(ライナーノートより)