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28 人中、25人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
切株映画のすべて,
By mad_k (東京都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: ショック!残酷!切株映画の世界 (洋泉社MOOK 別冊映画秘宝) (ムック)
「切株」とは、映画で人体が破壊・切断される描写を指す。「切株派」。それは、映画を観る悦びの半分ぐらいは、切株表現にあると信じる人たちの集まり。 (以上、本書からの引用) 待望の“切株派”書籍が、遂に刊行。 期待を上回るほどの充実ぶりである。ホラー映画に限らず、あらゆる映画の切株表現をカバーしている。『13日の金曜日』『死霊のしたたり』から、スティーブン・スピルバーグ作品(!)、ジョン・カーペンター、ダリオ・アルジェント、ジョン・ウォーターズ、SOMETHING WEIRD VIDEO、ジャーロ、70年代横溝映画、『子連れ狼』、アニメーション、クンフー映画、そして00年代の新世代ホラーの潮流まで、扱われている対象は非常に幅広く、ディープに網羅されている。 とりわけ、切株表現についてブラックユーモア、トランスグレッション・アート、ショック・ヴァリューといった観点から解説した序文は、広く読まれるべき論考である。 青少年による殺人事件などが起こるたびに残酷表現や犯罪描写のあるカルチャーが安易にスケープゴートにされる風潮に対して、圧倒的に真っ当で正しい反論を提示している。その毅然とした姿勢と理性的な主張には、敬意を表したい。
22 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
好きな人にはたまらない,
By otsuka (川崎市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: ショック!残酷!切株映画の世界 (洋泉社MOOK 別冊映画秘宝) (ムック)
スプラッター映画に特徴的に見られる「人体破壊描写」に焦点をしぼり、いわゆるスプラッター以外の映画(ヒッチコックやスピルバーグ、やくざ映画や「犬神家の一族」)まで論及の幅を広げた点が新しい(もっとも、クローネンバーグ「クラッシュ」を論じた柳下毅一郎の文章は、それ自体は興味深いが、この企画の中では浮いている)。とはいえ中心はやはり1970、80年代のスプラッター黄金期の作品(「ハロウィン」「サスペリア」「13日の金曜日」「死霊のはらわた」など)で、その周辺とその後、という構成になっている。「ソウ」や「ホステル」など、近年のこのジャンルの復興ぶりが、いま改めてスプラッターを、というこの企画の刺激になっているのだろう。同時代にスプラッターを見まくった人間としては、懐かしく、また勉強(?)になる。たとえば、ラリー・コーエン(「悪魔の赤ちゃん」)あたりまでをNY派でくくったところなど。 70年代、80年代以降に物心ついた若い筆者が多いためか、年寄りからみると時代認識にひっかかる部分もある。たとえば「(60年代後半から)リベラル派といわれる新勢力が台頭し、古き良きアメリカを堅持する保守派勢力と激しい文化闘争を繰り広げていた」(p76)といった部分。リベラル派は60年代後半に生まれたわけではないし、また、この時代は東西冷戦が背景としてむしろ重要だろう。左翼のほうが、たとえば「狼よさらば」や「ダーティ・ハリー」の暴力表現を「右翼的」と批判した事実もある。 9・11と最近のホラーを結びつけるのもこじつけくさい。 とはいえ――もったいをつけた「映画史」的部分はともかく――スプラッター映画がそうであるように、本書もただ楽しめればよいわけだ。私は十分楽しく読めた。
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
良いタイトルですね,
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レビュー対象商品: ショック!残酷!切株映画の世界 (洋泉社MOOK 別冊映画秘宝) (ムック)
ホラー映画、しかも文学的・芸術的要素の殆どない純粋血みどろ映画の紹介本って、意外にないので、「とにかく残虐なものを!」な気分のとき、本書をガイド本として使っています。ただし、できるだけ沢山の映画を整然と並べて案内してくれる本ではなく、「好きなひとが、好きなひとのために、好きなように」つくっている、アットホーム(?)な雰囲気の一冊、調べものには少々不向き、あくまでも「読み物」。人体破壊映像を「切株」と名付けられたこと、良いネーミング・良いタイトルだな〜と思います。また、表紙、背表紙にはじまって、カラーページもモノクロページも、これでもか、と「切株愛」に溢れている、容赦のない感じに、好感が。 紹介されている映画は、玉石混合、私の趣味ではないものも、多数あります。また『哀しみのトリスターナ』を切株映画として扱っているのは良いにしろ、映画の解釈、ストーリーがどうも違っているような気がしてしょうがないのですが、そのあたりも「切株愛」に免じて「まあいいか?」と大らかな気持ちで読みました。 ところで、過去に似た事件があったから?なのか、本書でシルエットが散々効果的に使われている『バーニング』、未だにDVD化されていないことが残念です。本書出版の頃からずーっと探しているのですがVHSすら入手できないままです。欲しい、というより、まずは見たいのですが、むろんレンタルにもありません。どうにかならないものなのでしょうか。
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