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ショック!アタリ紀行
 
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ショック!アタリ紀行 [単行本(ソフトカバー)]

谷本 真由美
5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 1,200 通常配送無料 詳細
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

鉄の胃袋を持つ現役国連職員が体を張って世界を食べ歩いた爆笑
の食べ歩き記。

旧ソ連ではモスクワからカザフスタンまでケーキを運ぶ。ネパールでは水牛の
蒸しプリンで卒倒。チュニジアではジャニーズ系男子を買いあさる熟年イギリス
マダムの横で、ヤギをつっつく。

本書を読めばあなたも旅立ちたくなること間違いなし!

内容(「BOOK」データベースより)

現役国連職員が世界で出会ったものすごい異文化。命がけの世界トンデモ食べるき旅行。

著者からのコメント

旧ソ連からチュニジアまで、これまで旅した国のムチャクチャな
食を網羅した爆笑のトンデモ食べ歩き記。

モスクワでは空港で死体に遭遇、カザフスタンまで数千キロ生ケーキを運ぶ羽目
になる、中国では売春婦専用の病院に押し込められるなど、トンデモな体験も
満載。

ちょっと変わった国がお好きな方、普通の旅行記やガイドブックには絶対載らな
い話を読みたい方、悲惨な旅を疑似体験したい方にお勧め。

著者について

イタリアの国連機関で情報通信官として勤務する元アキバの住人。
世界のマイナーな国名を聞くと萌える「マイナー国」マニア。普段は電算室に
篭っているため、人一倍軟弱なボディーの持ち主。しかし、珍奇な食を求めて世
界を旅するため、世界中で食アタリ。旅の合間に病院めぐりにも奮闘する貧弱な
旅人。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

谷本 真由美
1975年生まれ。神奈川県出身。17歳から旧ソ連、アジア、南米を中心に40ヵ国あまりを旅しながら旅行雑誌やガイドブックへ投稿する。2003年より国連食糧農業機関(FAO)情報通信官として勤務。イタリア・ローマ在住。Syracuse Universityにて国際関係論及び情報管理学修士取得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

抜粋

第三章 刺身は屋台でバンザイ (台湾編)

 ワタクシは、連日気温38度の台湾に来ていた。これからハードロック・ヘビー
メタル(HR/HM)を愛する台湾の同志、ソニアの家に遊びに行くのである。

 ソニアは一歳年上で職業は予備校の受付、見た目はビビアン・スーに似てい
る。

 しかし、聞いている音楽が凄い。

 メンバーがオノを持って登場してしまう「原始人系メタル」マノウォー
(MANOWAR)とか、ひたすら怒涛のギターと叫びが炸裂するという「スラッシュ
メタル」スレイヤー(Slayer:殺人者)といったバンドが守備範囲だ。見た目と
脳内のギャップが激しい。外見こそ美少女であるが、中身にはオノやらノイズや
らが詰まっているのである。

 我々が知り合ったのは、日本の某HR/HM雑誌の「文通コーナー」。台湾のメタ
ル雑誌は気合が入ってないので、台湾のメタラーは日本の雑誌を輸入し読んでい
る。この文通欄をきっかけに、我々は根暗なヘビメタ好き「ヲタク文友」とし
て、月二回ぐらい手紙を交換していた。当時はネットのない時代、メールなども
ちろんない。交信はすべて手紙なのだが、毎回自作の漫画やメタルギャグを添え
たりと、メールがないからこそヲタクぶりに拍車のかかる時代であった。

 そんなヲタク友達が、家に遊びにこいという。

 夢の地ハリウッドに留学していたソニアの台湾人メタル友がこの夏帰国するの
で、メタル同志として交流を深めようではないか、というのだ。その友達は、ハ
リウッドで美形のメタルバンドメンバーと交流があり、ハリウッド流のメイクも
マスターしたという。

 ハリウッド!

 もしや、このメタル友を介して本物のメタルミュージシャンと交流できるので
はないか? そんな期待で胸をパンパンにし、台湾の地へ降り立ったんである。

 ソニアは一人で自分の住んでいる台南という町へ来いという。早速、台湾の中
央駅で電車の券を購入して一路、台南へ向かった。
 しかし、台南までは結構な時間がかかるらしい。長い旅路に食料調達は欠かせ
ない。そう、補給こそ戦略の要! 早速駅の売店で駅弁を購入。ついでに飲み物
とおやつも必要だ。ビスケットチックな包みと、缶ジュースを3本買った。

 購入した駅弁「排骨便當」は、ドカ弁状の入れ物に「じっとり9時間煮込んで
みました」的な巨大な肉と、湯葉らしきもの、卵がドバッと乗せてある。全部茶
色い。仕切りもなにもない。

そして味は「全部同じ」。

 朝7時からこの「全部同じ味・煮込み肉と湯葉と卵」攻撃は厳しい。

 胸が焼けたので、ジュースを飲もうと一本目をあけた。

 口に付ける。ほのかに漂うコーヒーのさわやかな香りとほんのりとした苦味、
甘味が襲ってくる。が、苦味が、なにか違う。青臭い苦味が背後から怒涛のよう
に押し寄せてくる。

 そのジュースをよく見たら「珈琲緑茶」と書いてある。どうも台湾版の「青
汁」を入手してしまったようである。

 口直しに他のジュースを飲もうと、缶をよく見てみると「蘆筍汁」と。写真を
よく見ると竹のような感じだが......。

 それは「アスパラ汁」だった。

 かすかな希望を込めて飲んでみる。一口で強烈な青臭さが猛烈に押し寄せ、そ
の後殺人的な甘さが襲ってくる。もうヤケクソになっていたので、3本目に手を
伸ばす。「黒松沙士」......いわゆるコーラらしい。「コーラ=アメリカン=世
界共通=ピースアンドラブ」、今度こそ平気だろう。アメリカンなものに頼れば
失敗はないのだ。

 失敗だった。

 強烈なサロンパスの香りが口中に巡る。ふと、龍角散工場で働いたら毎日こん
な匂いのゲップが出るんだろうな、という妄想が脳内を巡る。

 もう最後の望み、楽しみにとっておいた伝家の宝刀、おやつをあけてみる。

 しかし、包み紙には

「うめの味 ナチコラルじスケツト 自然の力が 味をみる かくちよおいしい

 味はやっぱり「ナチコラルじスケツト」にふさわしいもので、意味不明な葉っ
ぱ類が練りこまれた梅味のビスケットであった。

 購入する際にパッケージをチラ見もせず、適当に選んだ自分にも非はある。し
かし、ランダムに選んで皆ハズレとなると、何を買ってもハズレしかなかったの
ではなかろうか。

 旅の行く末を予感させるかのような「ナチコラルじスケツト」。この島にはこ
の先、何が待ち受けているのだろうか。

台湾名物・肉アイス

 九州の田舎のような風景の中をノロノロ走る電車。途中「山田」なる駅があっ
たり、電車のチケットが昔国鉄で使ってた厚紙式だったり、駅員の制服が大昔の
日本の国鉄風だったり。日本統治時代の名残か「古き良き日本」みたいな風景に
つつまれひた走ること7時間、ケチって各駅停車にしたので偉く時間がかかった
が、我がメタル友ソニアの住む台南に到着した。

 ここは台湾の南端。南国らしい椰子の木、ぬるい風、味のある白くて小さな駅
舎が並んでいる。台中と台南の間には北回帰線があり、ここを越えると急に南
国ムードになるのだ。

 台南は、17世紀のオランダ統治時代から19世紀の清王朝末期に台北へ中心地を
移すまでの間、台湾の中心地だった古都である。楼閣、廟、城壁、城門などが駅
からも見える。

 改札で待っていたソニアは、写真と同じ美少女であったが、着ているTシャツ
はSlayer(殺人者)である。

「遠いところをよく来たね。面白いところにつれていくからね~」
とフレンドリーなメタルソニアの横に、もう一人女がいた。顔はヨーコ・オノ女
史マイナス45年+縄文土器をこねている女+ガッツ石松÷3、体形は土偶、年齢
は不詳。

「あのね、このコ、ジェニー。ハリウッドにいたよ。会いに来たね」

 そう、この「ヨーコ・オノ(略)石松」女史が、噂の『ハリウッド帰りのメタ
ルヘッド、元グルーピー』であったのだ。以降、私は彼女を「台湾女ガッツ」と
呼ぶことにした。心の中でですよ。

「ヘロ~、アイムジェニー。ハワユー」

 挨拶はさすがにハリウッド流だ。しかし、ジェニーだぁ? 台湾人のあんたが
英語名を名乗る権利があって?

 手を差し出したジェニーはタンクトップ、いやランニングを着ている。ジェ
ニーの腋の下からはナチュラルな腋毛がボーボーに自生し、ジャングル状態に
なっている。よく見ると顔にもヒゲ生えてんぞ! 

「ジェニーはね、ナチュラリストなの~。アメリカではみなナチュラルね~」と
ソニア。でもジャングルってどうよ、ジャングル!!

 ソニアの家で荷物を降ろして、いざ、台南の屋台に繰り出すことになった。
台湾の夜はエネルギッシュだ! 亜熱帯から熱帯に属する島なので、昼間の暑さ
と湿気は大変なものだ。したがって外出するのは主に夕方から夜である。

 しかしその前にソニアからプレゼントがあるという。外国からやってきた友に
いきなりプレゼントとは、なかなか気が利く。

「はい、これあげるね」

と手渡されたのは、

『真っ赤で秘部にアナの空きまくった、バタフライ型パンティー』
であった。

 台湾は、高校生がこういうエロギフトを交換し合う習慣でもあるんだろうか。
凍っている自分を見て「なにかプロブレムか」というソニア。「オー、ビュー
ティー」とハリウッドな喜び全開の台湾女ガッツ。

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