どちらの曲も方向性は同じ。「ショスタコーヴィチの精神性」などというものはあまり感じられないかもしれませんが、奇を衒わずにストレートかつスマートにこの曲を描き出している、純音楽的な演奏です。
解釈の鋭さや深みはあまり感じられませんが、前任のオーマンディから引き継がれたムーティ時代のフィラデルフィア管弦楽団の美点がいかんなく発揮されており、聴いていてとても心地よく感じられます。特に、ブラス・セクションの明朗でふくよかな響きは他のオーケストラではなかなか聴けないでしょう。
どちらの曲の演奏もショスタコーヴィチにしてはちょっと明るく健康的すぎるかな、と思うところもありますが、フィラデルフィア管弦楽団の魅力をたっぷり味わえるという点ではお薦めできます。