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23 人中、20人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
ファンなら真価を知っている本。,
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レビュー対象商品: ショスタコーヴィチの証言 (中公文庫) (文庫)
ショスタコーヴィチの死後、この本が出たことによって、彼に対する見方が随分と変わったという。権力とどう付き合ったか、そして曲にどんな意味が秘められていたのか、実に興味深い内容であることには間違いない。ただし、このヴォルコフの証言、ショスタコーヴィチの遺族は認めなかった(無論彼らもソ連体制下にあったわけだが)、またヴォルコフがこれをアメリカで発表したこともなんらかの政治的な意図があったと考えられる点などから、全てがショスタコーヴィチの発言であるということは断定できない。贋作であるという説もあり、論争になったが、現時点では「全てが正しい訳ではないが、嘘八百というわけでもない」というのが学界の見方だ。 そんなわけで、全てを鵜呑みにしないで読んでほしい本であるということは言える。むしろ、物語やシミュレーション、推理の本であると考えてもいいかもしれない。そう読んでいるうちはそれほど害はないだろう。実はなかなか読ませるというところが強みだったりする。
4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
この本の意義,
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レビュー対象商品: ショスタコーヴィチの証言 (中公文庫) (文庫)
かつて論争を巻き起こした、"Testimony"の日本語訳です。この本を手にする方は、以下の点を念頭に置いておくべきでしょう。・多くの高名な音楽家に対して、 厳しい意見が述べられている。 ・当時旧ソ連の政治体制の支持者だと信じられていたショスタコーヴィチの内心は、全くそうではなかったということが明らかにされている。 ・内容が真実かどうかについて疑問が指摘されている。 ・ショスタコーヴィチの発言とされる他の資料からの引用が混ざっている可能性が指摘されている。 ・ヴォルコフがこの作曲家に何度か面会していることは事実。 ・ロシア語の原典資料が公表されていない。 ・サインが他からのコピーである可能性も指摘されている。 ・当初批判していた音楽家の中には、ソ連崩壊後に意見を変えた人達もいる。 かつて、この作曲家は旧ソ連の体制寄りの人物であり、また彼の多くの作品もその枠の中でとらえられていました。しかし、この本はソ連崩壊に先だってそのような見方を覆し、政治体制に迎合した芸術家では無かったという発表当時に驚きをもって受け止められた認識を音楽界一般に定説として広めるきっかけになりました。その点で、本書は今でも重要な意味を持ちます。
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
ラヨークの存在まで示唆,
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レビュー対象商品: ショスタコーヴィチの証言 (中公文庫) (文庫)
何度よんでもとても参考になる本です。いま思うと本文の中に、発行当時誰もその存在を知らなかった、10年後の1989年に初めて初演された「反形式主義的ラヨーク」の関する記述があることです。英語版概説(日本未訳)には、それが、「スターリンと取り巻きを茶化した声楽曲で、公表も演奏もされたことがない」ことが明記されていました。まだまだ発見があると思われます。偽書とかいろいろ議論する人がいますが、こういった基本的な文献にあたるという点を忘れた議論が多いこと を注意すべきかもしれません。たとえばこの本で「ユダヤ音楽の二層」「泣き笑い」というあたりにかかれていたことを「二重言語」と翻案したり、 交響曲第7番がダビデの詩編から発想されたという記述、弦楽四重奏曲第8番が「自伝的」でその引用は・・・この「ショスタコーヴィチの証言」に初出していたものです。 第7番の戦争の主題とレハールの関係も「証言」の編者のソロモン・ヴォルコフが79年の概説の注釈で述べていたところですね。。総じてこの、「証言」の結論見方に極めて近いないし事実上引用してる意見の元ネタがこの本であることをはっきりさせていないケースがかなりあるように思います。 しかも偽書論争で2004年に原稿のコピーを手に入れて、署名がコピペで・・とのべて偽書論争にとどめを刺したと一部に評価されているフェイは、この本が出された2005年に、この「ショスタコーヴィチの証言」が偽書かどうかわからんという前提の「ショスタコーヴィチ ある生涯、改定新版」の邦訳、英語版を出版しています。
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