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シュルツ全小説 (平凡社ライブラリー)
 
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シュルツ全小説 (平凡社ライブラリー) [単行本]

ブルーノ シュルツ , Bruno Schulz , 工藤 幸雄
5つ星のうち 3.7  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社 / 著者からの内容紹介

20世紀の悲劇を背負ったヨーロッパ辺境が生んだ一抹の光。クエイ兄弟の映画でカルト的人気を誇る独自の作品世界への扉が開かれる。元本は読売文学賞受賞。解説=田中純

内容(「BOOK」データベースより)

シュルツの生涯は二十世紀に翻弄されつづけた。ナチスの銃弾に斃れるその最期まで、彼が遺した小説は多くない。自身「現実の神話化」と呼んだ作品群は、特異かつグロテスク、ときに荒唐無稽に近い。だが、そこに真実がないと言えるだろうか。『肉桂色の店』『砂時計サナトリウム』の両短篇集から洩れた四篇を加えた全三十二作品を収録。元本は第五十回読売文学賞受賞。

登録情報

  • 単行本: 488ページ
  • 出版社: 平凡社 (2005/11)
  • ISBN-10: 4582765572
  • ISBN-13: 978-4582765571
  • 発売日: 2005/11
  • 商品の寸法: 16 x 11.2 x 2.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.7  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 132,254位 (本のベストセラーを見る)
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形式:単行本
私は高校の時分に「運命的」な遭遇を果たし爾来シュルツの芸術の虜となって久しい。私がこの世で唯一「師」として敬愛する訳者の手になる最良の日本語によって、小説と散文詩とを無上のレトリックで融合させたシュルツの文学を味わえることは至福の喜びである。シュルツの作品世界を陳腐な形容詞で喩えるのは難しい。「沈鬱さの中に木霊す絶美の極致」の源泉は彼のもう一つの顔である「画家」ならではの精妙な観察眼に端を発する。シュルツ自身が「自分の文学と絵画は同じテーマに基づくもの」と明言している。戦禍の中で多くが失われ今日に遺された彼の画業の中心を占めるのは小説では未だ暗示の域に潜在していた特異なエロティシズムへの偏奇である。アーティストとしてのデビューとなった連作版画「偶像讃美の書(本書の表紙絵はその一葉)」に顕著なように、その濃密でグロテスクな空間では女王然と振舞う女たちの足許に跪拝する矮小化された男どもの姿が執拗に繰り返し描かれる。俗に「マゾヒズム」の一語で括られる倒錯的な図像の一群は美術史上に類を見ない強烈な個性とインパクトを放つ。ともすればシュルツ文学の「幻想的」ないしは「耽美的」側面にばかり目を奪われがちな者には必ずや大きな衝撃を与えるだろう。この「全小説」を手に取られた読者諸氏におかれてはシュルツの絵を観て欲しいと切に願う。そのためにも訳者が巻末解説で提言している通り、日本の美術界は本邦未紹介のそれら「綺想の絵画たち」に今こそ光を当てるべきである。微細の限りを凝らし迷宮の如く触れる人々全てを幻惑してやまないシュルツの「魔術的かつ自伝的な擬似神話」を読み解く秘密の鍵が確かにそこに存在するのだから。
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18 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 竹の梯子 VINE™ メンバー
形式:単行本
ブルーノ・シュルツを知ったのは、新聞の読書欄の小さな紹介記事がきっかけだった。そこからぼくはフランツ・カフカの匂い、甘く暗い不条理の饐えた臭いを嗅ぎ取った。一冊の本を手にとるきっかけは到るところに溢れている。訳者のあとがきによると、シュルツはユダヤ系ポーランド人で前衛小説の書き手として、芸術家としても名を馳せた人物だったらしい。画家としての感性、技量が文章にも大きく反映されている。自然描写の徹底した擬人化、色に対するこだわり、畳み掛けるメタファーの連鎖はシュルツならではのものだろう。彼の表現にある程度慣れるまでは、あたまの中が混乱しスパークする。だがその先には不条理の絶望的な袋小路の得も言われぬ陶酔感が待っているのだ! 
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35 人中、20人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
ギブアップ 2006/3/20
形式:単行本
「これはある春の、ほかの春よりいっそう本物の、いちだんと眩く色鮮やかであった春の、また己のテキストを、祭礼の日の最も明るい赤で書かれたあの霊感籠るマニフェストを、一語一語まじめに受けとめた春の物語である。・・・」以上は本書中唯一の中篇「春」冒頭からの抜粋である。冒頭なので特に気負って書いているわけではない。こうした語法のこうしたテンションの文章が蜿蜒とうねりながら続いていくのである。こうした文章を生理的に受け付けない人間にとって「春」は拷問に等しい。冒頭数ページを何度か読み返して、内容がまったく頭に入ってこないのでついにギブアップした。
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