「13世紀の中国」
「蒙古 × タングート」
「西夏文字」
「最強と言われた蒙古軍に“悪霊”と恐れられた女戦士」
…なんでしょう、裏表紙のあらすじだけで、いかにも私好みのキーワード
が目白押しなんですけど!?しかも作者はあの「皇国の守護者」の伊藤悠さん。
こりゃ期待だなってことでさっそく買って読んでみました
…
結果は、期待に違わぬどころか予想以上の面白さ!前作「皇国の守護者」も戦場
の過酷さと興奮をこれまでにない迫力で描いた(残念ながら未完の)傑作でした
が、あの作品は佐藤大輔さんの小説が原作だったということもあり、伊藤さんの
“ストーリーづくり”の才能のほうは私としては正直未知数だと思っていました。
「絵や演出はべらぼうに上手いけど、比べるとストーリーのほうはあんまり…」
っていう漫画家さんはけっこう多い気がするので、失礼ながら伊藤さんもそうい
うタイプかと…
しかしこの作品を読んでみて、その偏見は完全に無くなりました。なんていう
か、ストーリーにかつての劇画を思わせるようなダイナミズムが感じられます。
特に、平凡でひ弱な女性兵士である主人公が、「悪霊」と恐れられる女戦士
「シュトヘル」に変貌するまでのエピソードがいいですね。
「これこれ!これだよ!今の漫画に足りない展開は!」って感じで大興奮してし
まいましたwなんとなく漫画「ベルセルク」のガッツの少年時代の、月明かりの
下で狼の群れと戦うシーンを思い出しましたね。
巨大な狼の長との夢とも現実ともつかない対話とかもあって神秘的な雰囲気を盛
り上げてます。そのほかにも蒙古軍の先鋒を務めるツォグ族の“神箭手”ハラバ
ルなど、どの登場人物もキャラが立ちまくり。1コマだけを切り取って見ても、
構図から何からとにかくカッコいい!って思える伊藤さんの絵で、ストーリーも
面白いと来たら最高ですよ!ああ、早く続きが読みてええええ〜〜