既にレビューを投稿されている方と同様、私も原作ゲームは未プレイだが、理解が及ばないといったことはなく、むしろ適度な謎が心地良く感じられるほどであった。
そういった意味では、分かり易い展開や親切すぎるほどに丁寧な説明。
そういった構成がされている作品を好む人には向かないということなのかも知れない。
以下、1巻だけから得られる印象による概要説明。
大学生にもなって厨二病的な妄想から卒業できない主人公岡部倫太郎は、わずか人員3名のサークルを主催している。
ある日彼は、その活動の一環の中で作り出した珍妙な発明品が、過去へとメールを送ることのできるプチ「タイムマシン」である事に気付く。
まさに偉大なる発明。
だが、まだあまりにも不明なことだらけであるのも事実。
彼はそのメカニズムを追求し、マシンの能力の向上を計るべく実験と検証をしていくことになるのだが・・・。
というタイムトラベルを題材としたSF作品。
無論そのまま研究だけを主題にストーリーが大人しく展開するわけもなく、不穏な影といった不安を煽る要素も盛り込まれてくる。
まさにわくわくとドキドキが混在する良作である。
これで展開が早すぎて大雑把だというのだから原作のゲームは一体どんなものなのだろう・・・。すごい。
尚、タイムトラベルというと、原因も不明なまま主人公が時間旅行をしてしまって・・・というのを想像するかと思うが、本作はそうではない。
原因及び発生のコントロールをすべくきちんと手順を踏んで究明をしていく展開がある。
この過程が非常に面白い。
岡部と共に読者も謎を抱え、それを解き明かしていく体験ができると思う。
また、作画については作者のデビュー作を読んでいたこともあり、多少の懸念があったのだが杞憂であった。
前作の作画も思い返してみればアクション以外は何ら問題がなく、表情の作画(人物の機微)などに関してはむしろ平均以上のものがあったので、アクション性のない本作では強みが存分に活かされているようだ。
ストーリーと作画のどちらをとっても一切の不安要素はなく、とにかくひたすらに続きが待ち遠しい作品。
連載のペースからすれば、年内にどうにか2巻が間に合えば・・・といったところか。
うーん・・・先は長い。