コナン・ドイルの生誕150周年を控えてブームが再燃しつつあるシャーロック・ホームズを、100項目に渡って解説し今一度味わいつくす、という副読本です。著者の諸兄邦香(もろえくにか)さんは、生粋のシャーロッキアンではあるものの、研究家肌というよりは民間の証券会社で働いた経験があるために、むしろ私たち一般人にとってもネタの尽きないホームズの話題は、仕事相手や外国人との雑談など様々な場面で役立つのだ、というスタンスで書かれているため、きわめて読みやすく、初心者が読んでも興味惹かれる構成となっています。
特にホームズが活躍した時代の金銭価値や、貴族階級の生活水準などに関する記述はこと細かく、現代の日本の『格差社会』論争との絡みで「うんうん」と唸らせられるツボが満載です。普通に読んでるだけだと全然分からないのですが、「ボヘミアの醜聞」でホームズが手にした報酬が現代に換算すると2400万円相当だというのだから、本当に驚きですね!さらに巻末には『作品ガイド』と称して、ホームズ作品全ての「あらすじ」と作品のタイプ別評価がコンパクトにまとめられているので、これから読む人にも、昔読んだけど内容を忘れてしまったという人にも、非常に役立ちます。
私もこれからこの本を片手に、ホームズの全作品読破を目指したいな、と思っているので、ホームズに興味はあるけどまだ読んだことがない、という方はぜひ手軽なガイド本として購入することをオススメします。