1994年に飛鳥新社から出た単行本『シャーロッキアンはねむれない』の改題・文庫化。データは新しくされ、また内容を訂正した個所もあるという。
ホームズについての豆知識というか、研究成果を一問一答形式で並べたもの。たとえば、「Q.ワトスンの医者としての能力はどれくらいだったのか?」という質問に、「A.さほど優秀な医者ではなかった」と答え、解説を行っている。
国内でのホームズ研究の第一人者が書いた本であり、よく調べられている。意外な事実や知られざる秘密が盛り沢山で、こういうのが好きなひとにはいいだろう。
ただ、ホームズについては良いのだが、同時代のイギリスの社会や文化については、もうちょっとちゃんと調べて書いて欲しい。ミスや誤解、古い知識が目に付く。
巻末にホームズもの全60作品の発生時代順リスト、ワンポイントチェック、翻訳タイトル照合欄、参考文献表があるのがとても嬉しい。